表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

26/41

ギョエー探知機★(600文字)

 ネットの通販サイトで気になるものを見つけた。



『ギョエー探知機 32,140円』



 なんだかカーナビみたいな形の、しかしどうやら独立して使うもののようだ。

 何に使うものかはわからなかったが、値段もそこまで高くはないし、面白そうなので、買ってみることにした。




 アメルゾンのニヤリマークのついたおおきな段ボール箱に入ってそれは送られてきた。


 ワクワクしながら箱を開けると、ネットで見た通りの形の、しかし意外に小さいその機械が、丁寧に梱包された姿で現れた。


 薄い説明書が入っていたが、読むのは面倒くさいので、早速使ってみることにする。



 電源を入れ、窓の外に機械をかざすと、どこからかギョエーという声が聞こえてきた。


 モニターに文字が現れる。



『変身してください』



 そんなことを言われても……と思った。

 私は今までずっとこの平凡な人間の姿で生きてきたのだ。変身などしたことは、ない。



 するとモニターに選択肢が現れる。

 五つ並んだ画像のうち、どれかひとつを選べという。


 私は右から二番目の、イエロー・レンジャーみたいなコスチュームの画像をタップした。なんかカッコいいと思ったので。



 すると私の全身が黄色い光に包まれ、私はそのコスチュームを身に纏っていた。



 ギョエーという声がまだどこかから聞こえている。誰かが助けを求めているようだ。



「よし! 今、行くぞ!」



 私は窓から外へ飛び出すと、空を飛んでいた。


『たぶんだけど、いいものを買ったな』と思いながら。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ