特殊能力、GETだぜ! ついでに勇者召喚。
普通、アニメは作り溜めしない。だが初仕事で関わるアニメは色々あってお蔵のもの。試運転には丁度いい。良作が出来たら放送してくれるかも。
さて、ここでおさらいと追加要素をご説明。
私たちがアニメに、アバターを使って介入するのが仕事。主人公として、時には陰から物語を面白くするのだ。私たちが使うアバターだか、それは個人専用。また、その人の性格に合う特殊能力も付与される。
私の能力は「作画崩壊」作画を崩壊させる・・・攻撃出来へんのかい。 夢は「オマージュバロメーター」と「パロディ警告」。バロメーターの方は、メーターのある一定値を超えることで、予算やらでほぼ使えないという「コラボ打診」・よくわからん「強制離脱」の使用可能らしい。
私たちは仕事場に向かった。
例の機械の元に行くと、綺麗な女の人がそこにはいた。
「はじめまして、橘よ。二人の体の監視及び、メンタル・フィジカルケア担当の者よ。現実で何かあったら強制終了するようにはなっているけれど、私が体の安全を保障するわ。」
「お綺麗ですね!」
「ありがと。花園さん。夢ちゃんもよろしくね。早速だけど、仕事に取り掛かりましょう。」
「いきなり本番ですか?」
「その場のノリで案外大丈夫よ。さっ、二人とも横になって。機械をセットするから。私は映像をモニタリングしてるだけだけど、現地ではサポート役の子と連絡取れるから、インカムに話しかけてね?」
「え、サポート役? どんな人ですか?」
「いい子よ? 後で会いに行ってあげて。」
準備完了。Let's go!
目覚めると中世ヨーロッパ風の建造物群。まるで現実。
「夢、起きて」
「桃・・・? お~~」
夢も驚いている。
耳をすますと・・・人の声だ。BGMまでついてる!
「流行りのパンはもっちもちで~」「おはよ~」「姫の婚約相手はいつ決まるのかのぉ~」
「おい、勇者様が召喚されるらしいぞ!」 「甲羅があって炎を吐く魔物が__」
クリームパン売って・・・勇者召喚?
「夢、勇者召喚だって。こんな面白単語、現実で聞いたことないwww。 行ってみる?あの人だかりだよね?」
物見遊山をするとしますか~ (▀̿Ĺ̯▀̿ ̿)