自立を誓ったわたしは一人で生活できないほど甘やかされて知らないうちに依存させられる
「わたし、自立する!」
とある休日の昼下がり、わたしは幼馴染のさやかちゃんに宣言した。
「いきなりどうしたの?」
さやかちゃんはお昼のハンバーグをわたしの口に運びながら聞いてくる。
「むぐむぐ……こないだ友達に言われたんだよ。わたしはおかしいって」
「そう?そんなことないと思うけど」
「普通の友達は…むぐむぐ…服着せてもらったりごはん食べさせてもらったりしないんだって!」
「それは人によるんじゃない?」
さやかちゃんは目を細めにっこり笑ってわたしの口を拭いた。
「うーん、そうなのかなぁ」
「いい?私たちは友達なの。友達は助け合うものなんだから私があなたのお世話をしても何もおかしくないわ?」
さやかちゃんはわたしの服を脱がせて髪を梳く。
「でも……わたしはさやかちゃんに何も出来てないんじゃないかって――」
「そんなことないわよ!私はあなたが幸せそうにしてるだけで嬉しい気持ちになれるの」
「そう、かな。そうなのかも」
「そうよ。あなたはそんな難しいことは考えなくていいの」
さやかちゃんは泡を立てて、わたしの体に滑らせていく。
「そうかも!ありがとう、さやかちゃん」
さやかちゃんは丁寧に私の髪を乾かした。
さやかちゃんは私に服を着せた。
さやかちゃんはお風呂上がりのアイスを食べさせてくれた。
さやかちゃんはマッサージをしてくれた。
さやかちゃんは――
「まさか学校でそんなこと言われるなんて……もう余計なことを考えなくていいように、一生うちにいてもらおっと」
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