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変な世界

「んん…?」


目が覚めると、そこには見たこともない風景が広がっていた。首が二つある鹿や口から火を吹いているリスなど、周りには不思議な動物がたくさんいて、ここが今まで生きてきた世界ではないことは明らかだった。


(たしか自分、家のお風呂で溺れちゃって、そこから記憶がないけどどうなっちゃったんだろう。)

もしかしたら、これが異世界転生というやつだろうか。友人がハマっていたゲームも、たしかこんな感じの出来事があって似たような世界観だった気がする…。友人から耳タコなほどそのゲームの話を長時間語られていたあの時は、リアルでそんなことがあったらたまったもんじゃないなと思っていたのに、まさか自分がそのまさかな出来事に遭遇するなんて…。

キョロキョロ周りを見渡していると、遠くから声が聞こえた。


「ナズナー、早く戻っておいで、そろそろお昼ごはんの時間よ~!」

ナズナって私の名前だけど、どうして知らない世界で私のこと知ってる人がいるの??

振り向くとエプロンをつけた一人の女性が手を振りながら近づいてくる。


「あ、お母さん!」

…お母さん?

(私いま、勝手に言葉が出たんだけど、どういうこと?)

でも、たしかにこの人は私のお母さんだ。いや、死ぬ前の実際のお母さんではないんだけど、この人が今の私のお母さんだってことがなぜか当たり前のようにわかる。もしかしたら、私が転生する前のこの体の記憶がそのまま残っているのだろうか。それだとしたら都合がいい。この世界でも、どうやら私は変わらずナズナという名前らしい。

「も~、体力が有り余ってるのはわかるけど、女の子なんだからそんな外で動き回ってばかりいないで、少しは家で家事の手伝いとかもしてよねー。今日のお昼はシチューだよ~。」

少し呆れながら笑うお母さんと一緒に、私は自分の家に戻ることにした。なにもわからないことだらけだから、もう少し記憶を整理しなきゃ。



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