第7話 鑑定結果と死神の短剣
誤字脱字や物語の矛盾点などありましたらご指摘いただけるとありがたいです。
まさかの鑑定のスキルレベルが1で、アビリティが使用できるといううれしいサプライズがあった。
「みんな聞いてくれ、SPショップで購入したスキルはレベルが1で手に入って、アビリティが使用できる状態みたいなんだ、今回手に入れた鑑定のアビリティ、【物品鑑定】を使ってさっきみんなに配布したアイテムを鑑定してみたいと思う。それにMPを消費するという感覚がどんなもんなのかも調べる必要があるしね」
そういってポーションから先に【物品鑑定】を行っていく、俺のMPは10しかないので十回しか発動できない。鑑定するものはある程度順番を決めないといけない。おそらく時間経過で回復してくれるとは思うが最悪の場合MPポーションを使用しなくてはいけないかもしれない。
しかしやってみないとわからないので、まずはポーション(低級)に対してアビリティを使用していく。
「【物品鑑定】」
そうすると体の中から何かが抜けていく感覚とともに、頭の中にポーション(低級)の情報が入ってきた。
正直何かが抜けていく感覚は、今まで全く使っていなかったものが抜けていくだけだったので、不思議な感覚には陥ったが不快感はなかった。しかしその結果として訪れた情報が頭の中に直接入ってくるのは、神とやらが語り掛けてきた時と違い一度に全情報がインプットされ、かなりの不快感を感じた。
不快感は感じたが身動きが取れないほどではなく、乗り物に乗って山などに上った時に起こる耳鳴りや鼓膜が圧迫されるときのような嫌悪感で、耐えられないわけではない。何度か繰り返せば慣れそうですらあった。
ポーション(低級)を【物品鑑定】した結果をまとめるとこうなった。
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【ポーション(低級)】:
軽い打ち身、切り傷などを一瞬で治す程度の治癒力。
使用方法は体内に取り込むことで発動し、切り傷や打ち身などに直接かけても効果はあるが、体内接種量が減少するため効果は低下する。
飲んでも一瞬で吸収するため、胃の内容物がいっぱいで呑み込めないときなど以外では意味のない行為。
また摂取することによって疲労を回復する効果があり、その結果風邪などにも効果があるが病原菌を攻撃しているわけではないので、病気には効かないと考えるべき。
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とこんな具合だ、これだけの情報量がいきなり頭の中に入ってくるのだから、多少の嫌悪感で済んでいるのは、スキルなどの超常の力ならではなのだろう。
要するに、ポーション(低級)は飲むことで効果を発揮し、軽い打ち身や切り傷なんかを一瞬で治すほどの回復力があり、飲んだら疲れも回復するよってところだ。
この調子でみんなに共有しつつ、全ポーションの鑑定した結果がこうなる。
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【ポーション(中級)】:
骨折、刺し傷などを一瞬で治す程度の治癒力。
使用方法は体内に取り込むことで発動し、直接かけても効果はあるが、体内接種量が減少するため効果は低下する。
飲んでも一瞬で吸収するため、胃の内容物がいっぱいで呑み込めないときなど以外では意味のない行為。
また摂取することによって疲労を回復する効果があり、その結果風邪などにも効果があるが病原菌を攻撃しているわけではないので、病気には効かないと考えるべき。
【ポーション(高級)】:
複雑骨折や開放骨折などを一瞬で治す程度の治癒力、切断された傷口も切断された部位があるならくっつくほどの治癒力。
使用方法は体内に取り込むことで発動し、直接かけても効果はあるが、体内接種量が減少するため効果は低下する。
飲んでも一瞬で吸収するため、胃の内容物がいっぱいで呑み込めないときなど以外では意味のない行為。
また摂取することによって疲労を回復する効果があり、その結果風邪などにも効果があるが病原菌を攻撃しているわけではないので、病気には効かないと考えるべき。
【MPポーション(低級)】:
体内に摂取することでMPを一瞬で20回復する。
またその後12時間MP自然回復量を微増強させる。
直接体にかけても効果はない。
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ポーションは基本的に外傷に対して効果があるようで、病気に関しては効かないようだ。またMPポーションは固定でMPが回復することと、MP自然回復量という内容から、MPは自然に回復するものであることがわかったことが収穫だな。
ほかに武器、防具についても調べた。
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【無骨な剣(中級)】:
攻撃力10、特殊な効果は付与されていないが丈夫な剣。素材は主に鉄。
【無骨な槍(中級)】:
攻撃力10、特殊な効果は付与されていないが丈夫な槍。素材は主に鉄。
【防弾チョッキ(中級)】:
防御力20、特殊な効果は付与されていないが銃弾を受け止めるような丈夫な服。
【軍事用ヘルメット(中級))】:
防御力10、頭を守るための防具、特殊な効果は付与されていない。
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あまり特殊なものは購入していなかったからか特別変わった内容はなかったが、それぞれ攻撃力や防御力が備わっており、鑑定によると消耗していくにつれこの数値は減少していき、強化することによって増えることもあるともことだ。
また攻撃力10の無骨な剣(中級)を装備したからといって装着者の攻撃力が10増えるわけではなく、あくまでのその装備そのものに備わったものであるということだ。当たり前だがゲームの様にはいかず、剣を持って反対の手で殴っても威力は変わらないということだ。
そしてお待ちかねの死神の短剣の鑑定結果がこうだ。
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【死神の短剣】:職業【死神】専用武器、世にも珍しい成長する武器であり、また生き物を傷つけることによって自己修復する。レアリティは最高ランクの神級だが、今の段階では低級レベルの力しか持たない。今後所有者とともに成長することで真価を発揮する。
レベル0
攻撃力3
【ステータス加算】
M P:+(基礎ステータス×0.1×武器レベル)
攻撃力:+(基礎ステータス×0.4×武器レベル)
耐久力:+(基礎ステータス×0×武器レベル)
速 度:+(基礎ステータス×0.4×武器レベル)
知 力:+(基礎ステータス×0.1×武器レベル)
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「!!!」
正直ここまでぶっ壊れ武器だとは思わなかった、まず自己修復機能だけでもとんでもないのにも関わらず。所有者とともに成長するという能力、そしてステータス加算、今は0だが今後レベルが上がるにつれてとんでもないことになっていくこと間違いない。
俺も男子高校生の端くれ、この大変な状況で少しもわくわくしていないといったら嘘になるが、ここまで強力な武器を手に入れると使ってみたい気持ちが自制心を勝ってしまいかねない。
みんなの命を預かっているんだからと深呼吸をしてから、皆に情報共有をしてから。明日から俺と戦闘員何人かで屋敷の外の様子をうかがってくることとして、今日のところは日も落ちたので各々の部屋で休息をとり、明日に備えて眠ることとして慌ただしかった正月を終えることとした。
この時の俺には知る由もなかった。まだ慌ただしくなるのかこれからだと、そして新しい世界の現実がどのようなものなのかということも…。
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