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俺【死神】になりました ~喧嘩もしたことない俺の、選べる職業が【死神】だった!?~  作者: 伝説の孫の手
~2章~ 山頂ダンジョン

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第19話 山頂から見る景色

誤字脱字や物語の矛盾点など、ありましたらご指摘いただけるとありがたいです。


試験的一日二回投稿 二日目


本日は18時にもう一話投稿します。


ブックマーク登録者100人突破しました!

いつも読んでくださりありがとうございます。とても嬉しいです。これからも頑張りますのでよろしくお願いします!


それでは第19話「山頂から見る景色」お楽しみ下さい。

「坊ちゃん、正直俺は驚いてるんですぜ。昨日もそうですが、まさかあそこまで坊ちゃんが戦えるとは思ってませんでした。」


 いきなりケビンが切り出してきてのでびっくりしたが、正直その感想は俺自身もそうだったので納得できる。


「確かに自分でもびっくりだよ、職業のお陰とかスキルのお陰もあるんだろうけどな。でもこうやって普通では考えられられない速さで走っているのを考えると。今はこれが現実なんだなって思うよ。」


「たしかにそうですね、今では全盛期のころよりも圧倒的に強くなっていると思います。これからどんどん人間離れしていくと思うと空恐ろしいものがありますね。」


 確かに、自分がどんどん化け物になっていく感覚は存在する。でもそれと同時にちょっとした全能感も感じていて。命の危険があるというデメリットもあるが、メリットも存在していると思う。まあデメリットが大きすぎて全然つり合いが取れてないのだが。


「確かにケビンの言うように怖い面はあるな、でもこの力のお陰である程度の敵には勝つことができるという自信があるもの事実だ、あまり力に過信しないでパワーアップに努めよう。たぶんそれがこの世界で生き残る唯一の方法だ」


 そんな無駄話をしながら、二人で山の北側、とりあえずは頂上に向けて進んでいく。しばらくするとゴブリンたちとも接触するので、そのたびに二人ですぐに倒していく。


 またその時にはケビンにとどめを刺すのは任せてくれとお願いしており、着実に経験値を稼いでいった。


 しばらく進むと、昨日と同じように今度は3匹にのゴブリンを引き連れたホブゴブリンを見つけた。こちらが先に見つけたので先制攻撃することができる。


「ケビン、今度は不意を打つことができるし、お供のゴブリンの数も少ない。一気に決めよう」


「そうですね、取り敢えず昨日と同じように俺がホブゴブリンの方を相手しますので、先に坊ちゃんは取り巻きのほうを倒してから加勢に来てください」


「わかった、だったら今回はまず不意打ちの一発でホブゴブリンに【属性付与(毒)】を使って視力低下のデバフをあたえるから、それをうまく使ってくれ」


「わかりました、助かります。」


 そういって簡単に作戦会議を終えた俺たちは、木々を使って奴らの視界に入らないようにぎりぎりまで近づき、二手に分かれた。


 まずケビンが奴らの前に姿を現し、ケビンを発見して攻撃態勢に入った奴らの後ろから、気づかれないように近づいていた俺が先制攻撃をホブゴブリンに仕掛ける。



「【属性付与(毒)】」


 スキルを発動して、こちらに気づいておらず無防備なホブゴブリンの背中に、視力低下の毒を付与した短剣で切りつける。


 そして切りつけたまま、俺はお供のゴブリンたちに襲い掛かる。そしてケビンはホブゴブリンに向かって突っ込んでいき、回し蹴りをかます。


 ケビンが無事ホブゴブリンと交戦しているのを横目で確認したのち、俺は三匹のゴブリンのほうに攻撃を加えた俺は、ステータス加算の結果により強化されたスピードで一気に奴らの命を奪い去る。


 昨日の段階では、攻撃を避けるのにも奴らの動きをしっかりと観察して、攻撃の予備動作を見極め、予測して動かなければいけなかったが、今の俺は攻撃を目で確認してからよけることができるようになっている。


 奴らの棍棒の動きを回避しながら、最短距離で三体の命を奪う道すじを瞬時に判断し、一気に刈り取る。


 俺が通り過ぎた後には、喉から血吹き出しながら倒れるゴブリンたちが残るだけだ。


 そんな感じに最短でゴブリンたちを処理した俺はケビンとホブゴブリンの戦いに目を向ける。


 ケビンはホブゴブリンの周りを縦横無尽に動き回り、攻撃を与えている。


 ホブゴブリンは、俺がやった【属性付与(毒)】の視力低下の効果が出ているのか、かなり戦いずらそうだ。


 ケビンの攻撃力もかなり強化されているので、しっかりとホブゴブリンに攻撃が通っている。しかし振るわれる棍棒の風を切る音、ケビンが棍棒を受け止めずに受け流しているところを見ると、奴の攻撃を食らってはいけないのに変わりはなさそうだ。


 また長引くとホブゴブリンのスキルによって、状況を一変させられても困るので、俺も参加し一気に倒してしまおう。


 速攻でゴブリンたちを倒した俺は、ケビンとの戦いに集中しているホブゴブリンの視界の外に回り込み、またしても不意打ちで攻撃をくらわせることとにする。


「【属性付与(毒)】」


 今度の毒の効果は麻痺だ。視界外からの不意打ちの攻撃に、ケビンとの戦いに集中していたホブゴブリンに避ける余地などなく、麻痺毒を食らったホブゴブリンの体が硬直する。それを見逃すケビンではない。


「【爆裂拳】!」


 硬直したホブゴブリンのみぞおちめがけて、最大の攻撃【爆裂拳】が炸裂する。思いっきり飛んで行ったホブゴブリンが、おなかを抑えながら立ち上がろうとしたところを、すでに近づいていた死神の短剣が襲い掛かる。


 全く回避行動もとれずに短剣の一撃を食らって、ホブゴブリンの頭が胴体と離れて地面に落ちた。


 二回目のホブゴブリン戦は、スキルの力を使う必要はあったが、こちらサイドにこれといったけがを残すことなく終了した。大勝利である。


「ふぅ、やっぱりホブゴブリンは強いね。でも俺たち二人がかりなら何とか倒せるくらいには強くなったみたいだ。」


「そうですね、俺としても昨日は殴るだけでこっちの手が悲鳴を上げていたのが、しっかりと攻撃が通じるようになっていたのが大きいと思いますね」


 そういってホブゴブリンたちの死体を換金しながら、今回の戦いを振り返っていく。


 結果だけ見れば大勝利、内容も危なげなく終えれたし文句はない結果だ。


 戦闘後のルーティーンとなっているステータスボードの確認を行うと、俺のステータスに変化があった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 名前:黒神 色人(クロガミ シキト)

 種族:人族

 職業:死神

 ジョブレベル:1

 必要経験値:35/200

 【ステータス】

 |M  P:10+(10×0.9×1)+(10×0.1×2)|=9/21

 |攻撃力:8+(8×1.2×1)+(8×0.4×2)  |=24

 |耐久力:8+(8×0.5×1)+(8×0×2)   |=12

 |速 度:12+(12×1.2×1)+(12×0.4×2)|=36

 |知 力:10+(10×0.8×1)+(10×0.1×2)|=20

 【所持スキル】

 暗殺術 レベル 2 【属性付与(毒)】【切れ味強化 1MP】

 鑑定  レベル 1 【物品鑑定 1MP】

 【所持SP】

918,027P

 【装備品】

 死神の短剣 レベル 2

 【その他】

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 今回はかなりの変化があった、まず大きいのが速度の値が上昇しているということだ、これによって基礎ステータスも使うことによって増えることも、減少することもあると考えられる。また暗殺術、死神の短剣のレベルが上がっており、暗殺術の新しいアビリティ、【切れ味強化 1MP】が新しく使えるようになった、これはとてもシンプルでMP消費と引き換えに、武器の切れ味を強くするという効果だ。


 また【物品鑑定】によって死神の短剣を再鑑定したところあまり変化はなかったが、攻撃力のところが3→7にふえているので、シンプルに武器としての強度も上がっているみたいだ。


 ケビンに関しては今回の戦闘でのステータス変化はなかった。


 そのまま時間の許す限り調査を続行しようと思い、山頂まで来たところ、山頂になんだか不気味な時空の隙間のようなものがあった。

 

 周りに魔物の姿はなかったので近づいてみると、明らかに何もないはずの空間に裂け目が生まれており、魔物を見たときに生まれる嫌悪感のより強いものがこの裂け目から感じる。


 俺がこの裂け目に目を奪われていると。


「坊ちゃん、あれを見てください!。あんなもん山の裏手にありましたっけ!?」


 とケビンが示す方向を見ると、山の裏側に今まであった景色とは別のものが広がっていた。


 その場所だけ世界から隔離されているよな不思議な場所で、見渡す限り東京ドーム何個分か正直検討もつかないが、空はある場所を境に紫色に変色している。地面も、そこにある草木もすべてが見たことのないような不気味な色形をしている。そして遠目にははっきりと見えないが、ゴブリンとその上位種と思われる奴らがうじゃうじゃ存在している。





 まさに地獄のような光景が目の前に広がっていたのだ……。




読んでみて、もしちょっとでも続きがみたい、面白いと思っていただけたなら。ブックマークと高評価お願いします。作者の励みになります。

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