プロローグ~終わりと始まり~
この話は前置きなので三人称視点で進みます、次からは基本的に主人公目線の一人称視線となります。
誤字脱字や物語の矛盾点などありましたらご指摘いただけるとありがたいです。
最初なので10話連続投稿です。明日からは毎日更新で昼の12時に上げていく予定です。
2020年1月1日、この日世界は終わりを迎えた。
2020年1月1日、この日世界は始まった。
「きゃぁあああああああああああああ!!!?」
正月に最も人が集まる場所である神社、そこに初詣にやった来た参拝客たちは阿鼻叫喚の地獄絵図と化していた。なぜなら男が2人、朝の9時にいきなり周りの人々を襲いだしたからだ。
一人はナイフで次々と周囲の人の命を奪っていき、もう一人は毒ガスのようなものを散布している。この凶行に人々は逃げまどい、あたり一帯は悲惨なことになっていた。
しかしこのようなことが、世界各地で同時多発的に行われた。日本は勿論、アメリカ、イギリス、ロシア、世界各国で多くの尊い命が奪われた。
歴史に残る大虐殺事件、各国は正月早々大慌てになるかと思ったが、それも長くは続かない。もっと驚くべきことがこの後に待ち構えていたのだ。
ドンっと大きな揺れの後、すべての人の頭の中に超常的存在からのメッセージが届いたのだ。
「皆様ごきげんよう、僕(私)はいわゆる神です。何の神だとかそういう細かいところは正直どうでもいいのでそちらで勝手に決めてください。いまこの世界を改変しました。理由は特にないし、目的もないけど、しいて言うなら求められたからかな。
今回総勢10000人の選ばれし悪人たちには前もって説明したのだけれど、それ以外の人には今説明します。2020年1月1日、グリニッジ標準時でちょうど0時から30分の間に100以上他人の命を奪うことによって、改変後の世界で圧倒的な力を持った敵として君臨してもらうという契約を交わして今に至ります。これで理解できたかな?」
そういって満足そうに話を終えようとする神、しかしこれでは説明が不十分だ。
「もーうるさいな、あんまり長く話してもどうせ理解できないんだから無駄でしょ。とりあえずは受け止めてもらって、ここから先はなんで、どうしては禁止です。そういうものなんだから。
まだ生きている皆さんにとってさっきの10000人は敵です。でも今後必ずしも敵対する必要はありません。別にゲームじゃないんだからゲームクリアとかないし、好きに生きてください。まあ世界が変わるのだから変化は受け入れてもらわないといけないけどね。
新しい世界での変更点は大きく分けて3つ。
まず1つはすべての生き物にステータスというものが与えられます。知的生命体の皆さんが心の中でステータスと念じると、目の前にステータスボードが表れるからこれを見て確認してね。余談なんだけど、ステータスボードには便利な機能や今後なくては困るような機能がたくさんあるからよく理解して活用してください。
2つ目が先ほどの10000人はいわゆる魔王となって君臨します、もちろん配下の魔物なんかもいて人を襲ってくるので気を付けてね。
最後に3つ目、地形が変わります。さっき揺れを感じたと思うんだけどこれのせいです。これも詳しくは省くけど今ある地形に新しい地形を追加したのでイメージとしては地球そのものが大きくなった感じ。
このくらいかな、細かいところはまだあるけどそれは気が向いたら調べてみて。えー長くなりましたがこれで以上とします。これからどうなるのか楽しみだね」
そういってそれ以上神がしゃべることはなかった。このことに人々はますます混乱し、とりあえずステータスを確認する者、ただただ嘆き悲しむ者、頭を抱える者人それぞれだが、総じて言えることは皆が命の危険と隣り合わせになったこと、適応しないと生き残れないということだ。
10000人の人類の敵たちはそれぞれその場から転送され、世界各地に君臨することになった。見た目は三者三様に変わり、種族が魔王種となり、物語に出てくるゴブリン、エルフ、ドワーフ、バンパイア、ドラゴニュートなどに変化して。
こうして世界が終わり、新しい世界が始まった。
この物語は、この改変された世界で一人の高校生が自分の周りの人々を守るために殺しの才能を開花させていく物語である。
その高校生の名前は黒神 色人、世界的な大企業クロガミグループの御曹司であり、一人息子である。そんな人生勝ち組リアルチートくそ野郎が、持ち前のリーダーシップと才能のせいで常に最前線で危険と隣り合わせの生活を送る、そんな物語である。
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