005.2 とある少女の日記
再びのSS挟み。
また近いうちにSSを1話投稿する予定なので、その時にサブタイトルだったりの話をしようと思います。
あれっ、前もこんな事話したような………。
さざなみの月 16過 天気は晴れ(の記号)
今日から日記をつけようと思います
でも少ない紙をいっぱい使ったら
ピーちゃんが おこるので たまにです
今日は ひまな時間がいっぱいあったので
レンの かんさつをしてました
レンは きのう きてくれた くろねこです
いつ見てもぐうたらしてました
やっぱりピーちゃんにおこられてました
わたしは話したかったけど タッちゃんが
一人でいる時間も大切だって言われて止めました
また今度たくさんしゃべりたいです
日記ってこんな感じでいいのかな?
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さざなみの月 17過 天気は晴れ(の記号)
ピーちゃんが手帳をくれました
16日の日記がよく書けてるって褒めてくれました
勝手に読まれたのは はずかしかったけど手帳をもらえて
うれしかったです
これからは手帳に書いていきます
あとウォルが大すきなハチミツを取ってきてくれました
さっそく明日食べようと思います
レンはまだごろごろしてます
もしかしたら なまけるのが すきなのかも
さざなみの月 18過 天気はくもり(の記号)
今日は家に えいようを上げるためのポーションを作ってました
いつもみたいに地下の温室で作ったけど その時にレンが
いっしょに行くって言ってきてビックリしました
もちろんいっしょに行きました
カンくんがレンと話してうれしそうにしててよかったです
こうやって みんなが なかよくしてるのを見ると わたしもうれしくなります
レンと少しお話して本がほしいって言われたので
新しく本を買っちゃおうと思います
そういえば明日からセレニテスでお祭りがあったはず
ひさしぶりにお出かけしよっかな
なんだかワクワクしてきちゃった!
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手帳を開き、自分が書き記した出来事を読み返す。
まだ少ない記載、拙い文章。学が足りないから、これで精いっぱい。
それでも自分が残しておきたいと思った大切な時間。
大切な家族とのやり取り。共同作業。団欒。
そのどれもが貴くて、愛おしい。
日記はまだ始まったばかり。
そして間違いなく、今日の出来事も追加されるだろう。
ちらりと黒猫のほうを盗み見る。
辺境祭へ行こうと思った本当の目的。
もしも、それが叶ったら……。
「ひひ…」
実現させたい様相を思い浮かべ、少女はいたずらっぽく微笑んだ。
竜車に揺られながら辺境へ向かう最中のことであった。
※分かりにくいかもなので少しばかり補足
ピーちゃん→ピーナツ
タッちゃん→スタッチオ
カンくん→ペカン
あだ名で呼ぶことが彼女なりの距離の詰め方なのです。




