世界辞書
水没都市「塔亰」
水面から延びている瓦礫の塔とかした元高層ビル郡を総じてそう呼ぶのだが、今はその塔達を圧倒するかの如く中心部に立っているフラスコ状のビルが見える。
その高さは雲を越え地上から先を確認することが出来ないほどだ。
ギガフロートとして建設されたその海上都市はある企業連合の本社になっている。
その名は「smith&weapons」
第三次世界大戦が起きた時、機械産業や医療関係の企業が13社集まり出来たのかその前身となる「東亞インダストリアル」である。
東亞インダストリアルには天才と呼ばれる研究者が奇跡的に集まり次世代の兵器、次次世代の兵器を開発していく。それは技術革新を200年早めたと言われた程だ。
そうして東亞インダストリアルの兵器が戦場で評判になる度に東亞インダストリアルの参加企業は増えていき、大戦後半には世界300社が参加する大所帯になり、その頃に名前を東亞インダストリアル改めsmith&weaponsに変更をした。
世界の終焉を恐れたスミス&ウェポンズは「方舟計画」を発足し、巨大な海上都市の建設を決める。中核には遺伝子情報の保管と自然の再現をし、生体状態での保管も試みていた。
その他は開発や生産をするためにあらゆる設備が整っていた。一つの街と言うよりは一つの国、言ってしまえば一つの星が海上都市に入っていた。
そして大戦は最悪の形で終焉を迎える事となる。それにより、人災地変が起き全てのものを飲み込んで行った。海上都市も無事では無く塔亰の湾内に閉じ込められ自由に移動はできなくなってしまった。
そして世界が一度終ろうとしている中、先端技術を唯一といっていいほど完璧に残しているスミス&ウェポンズは世界を掌握するのに時間はかからなかった。