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†時空の狭間にて。†  作者: 清水 ミレイ
‡第0章‡
8/11

†X†

 それから、ソラは必死になって時空の民の娘を探した。俺は時々、ソラの妹のリナムを世話することになった。


 あいつは変わってしまった。母親のために、人格が崩れてしまった。


 リナムの前では変わらぬ兄という姿をしている。でも、今まで大切にしていたソラの畑は、雑草が繁茂し、面影もなくなってしまった。


 ソラは自身の父の仕事を受け継いだ。金貸しだ。


 でも、ソラはおじさんのような心優しい金貸しではないように見える。いや、きっとそうなのだろう。ソラは無理矢理金を返させようとしている。


 何件か、ソラによって息子や娘を奴隷市へ出されてしまったという悲劇的な親を見た事がある。


 あいつは変わってしまった。俺が一筋の希望を伝えたがために。


 俺は、ソラに明るくなってほしかった。昔と変わらぬ、元気なソラであってほしかった。でも、皮肉なほど、現実は違った。


 ソラは母を取り戻すのに必死になってしまった。


 リナムを放っておいて。


 自身の母を放っておいて。


 俺を置いていってしまった。


 俺は置いていかれてしまった。


 全部あの日からはじまったことなんだ・・・。


 ・・・俺は一体何を書いているんだろう?毎日毎日同じことばかり書いている気がする。


 あの日は随分と(細かく言えば8年)前の話であるというのに・・・?


炎の年6番目の月12日

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