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第三部 第三十七章~第四十四章

プロジェクト・ゼロ:第三部 —— 北の帝国・エリカシティー建国編


第三十七章:さらば代々木、いざ北のフロンティアへ


 代々木の雑居ビル。その屋上で、九条は冷たい冬の風に吹かれながら、一枚の地図を広げていた。背後では、エリカが防寒用のアザラシの着ぐるみを着て(本人は最高級の毛皮だと言い張っている)、山積みの引越し段ボールの上で不機嫌そうに座っている。


「ちょっと九条! なんで私が、こんな狭苦しいビルを捨てて、あんな雪しかない僻地に行かなきゃいけないのよ! タピオカ屋はあるんでしょうね!?」


「エリカ様、時代は『サーバーの冷却効率』ですよ。東京の夏はあなたの演算処理能力……もとい、溢れ出るカリスマを維持するには暑すぎます。北海道の冷涼な空気と、広大な土地。そここそが、あなたの帝国にふさわしいキャンバスです」


 九条が指し示したのは、北海道の地図の片隅、かつて炭鉱で栄え、今は多額の負債を抱えて「財政再建団体」に指定された地方自治体であった。


「……九条さん、俺……雪の中なら、段ボールじゃなくて雪洞かまくらに隠れられます。……これは、戦略的転居です」


 零士が小雪に手を引かれ、震えながらも新天地に期待を寄せる。


「……ジョニー、大丈夫です。……凍った煮干しは、また格別の味がしますから」


 こうして、代々木で数々の伝説を作った「プロジェクト・ゼロ」の一行は、住み慣れた雑居ビルを後にした。リンは警視庁から「北海道への無期限出向(実質的な左遷)」の辞令を叩きつけられ、泣きながら特急列車に飛び乗った。


第三十八章:爆誕、エリカ市長! 札束と暗示の選挙戦


 現地に到着した一行を待っていたのは、人影もまばらなシャッター通りと、錆びついた廃墟、そして絶望に沈んだ市民たちの瞳だった。


「……なによこれ。私の高貴なドレスが埃で汚れちゃうじゃない! 全員、跪いて私を歓迎しなさい!」


 エリカが駅前で叫ぶが、通りすがりの老人は「……またおかしな観光客が来たべ……」と呟くだけだった。しかし、九条の瞳は鋭く光る。


「おやおや、素晴らしい。これほどまでに『希望』という名のインフレが起きやすい場所はありません。……マリアさん、まずはこの街の全ての便器と窓を、顔が映るまで磨きなさい。……鷹見殿、エリカ様が『吹雪の中で行き倒れた子猫を救う』捏造……もとい、奇跡のショットを百枚ほど現像してください」


 数日後。市長選が告示された。現職の市長は、国の補助金にしがみつくことしか考えない老政治家。そこへ突如として立候補したのが、エリカ様である。


「皆様! 私は神様から派遣された救世主です! 私に投票すれば、水道からはタピオカミルクティーが流れ、冬は全ての道路にロードヒーティングを入れます!」


 荒唐無稽な演説。普通なら失笑で終わるところだが、背後で九条が指を鳴らした。


「新呪文、その名も『全市民が、自分が今まさに、実は一兆円の宝くじに当選しており、この少女に一票を投じることこそが、その賞金を受け取るための唯一の「受領印」であると確信してしまう』!」


 街中の人々の瞳に、異常な熱狂が宿った。  さらにはエリカが『オーシャニス』からハッキングして捻出した、出所不明の巨額資金(数十億単位)が「地域振興券」という名の現金として全世帯にバラ撒かれた。


 結果は、史上空前の得票率99.9%での圧勝。  ここに、北海道の一角に『エリカ市政』が誕生した。



第三十九章:黄金のインフラ。沈まぬ街の建設


 市長に就任したエリカが最初に行ったのは、物理的な「街の改造」だった。  彼女の背後に控える『エーテル・ダイナミクス』の残党と、九条が制御する最新鋭の土木ドローン軍団が投入された。


「……真一。この街のボロい建物を全部、エリカ様の肖像画が描かれたビルに建て替えなさい!」


「ハッ! エリカ様の視界を遮る古い家屋は、霧隠流・解体術をもって更地にいたします!」


 わずか三ヶ月で、市の景観は一変した。ひび割れたアスファルトは全て最新の融雪装置付きロードへと変わり、廃校になった小学校は、世界中の投資家が集う「ハイテク・カジノ・リゾート」へと変貌した。


 エリカの潤沢な資金(デジタル資産)により、市民の所得は跳ね上がり、負債は一瞬で完済。噂を聞きつけた周辺の若者や、職を失った専門家たちが、北の地へと殺到し始めた。


「……ねえ、九条。……人口が、爆発的に増えてる。……街が、生き物みたいに膨らんでるわよ」


 リンが驚愕の表情で、モニターに映る「流入人口グラフ」を見つめる。


「……ふふ。人はパンのみにて生きるにあらず。ですが、パンとタピオカが無限に供給される場所には、魂さえも売りに来るものです。……さあ、いよいよ『周辺自治体』の皆さんが、我々の門を叩く頃合いですよ」



第四十章:周辺市町村の悲鳴。雪崩なだれのごとき合併運動


 旧市名——改め『エリカ・セントラル』の繁栄は、周囲の貧しい自治体にとって「救済」に見えた。  隣接する三つの町と二つの村では、生活苦に耐えかねた住民たちが暴動に近い「合併要求デモ」を起こした。


「市長! 隣の町の人たちが、バリケードを破って『エリカ様、私たちも国民(市民)にしてください!』って泣きながら押し寄せてます!」


 報告に来た市の職員(という名の元・刺客たち)に対し、エリカは高級ソファに深く座り、爪を磨きながら答えた。


「勝手に来ればいいじゃない。でも、私の街に入るなら、全員私のブロマイドを玄関に貼ることが条件よ!」


 周辺自治体の首長たちは、九条が裏で仕掛けた「スキャンダルの現像」と、住民からの凄まじい突き上げにより、任期途中で次々と逃亡。無人となった役場には、エリカ帝国の旗が掲げられていった。


 わずか半年で、北海道の面積の十分の一——かつての炭鉱地帯から十勝の平原にまで及ぶ広大な土地が、一つの巨大な行政区へと統合された。


 その名は——『エリカシティー』。


「……九条、これ、もう『市』のレベルじゃないわよ。……政府が、自衛隊が動き出すわ。どうするつもりなの!?」


 リンの悲鳴に近い問いかけに、九条は窓の外、地平線の向こうまで広がる「光り輝くネオンの帝国」を見つめて微笑んだ。


「……自衛隊? ああ、彼らにも暗示をかけておきましたよ。……『自分たちは今、実は自衛官ではなく、エリカシティーで開催される「世界一過酷な雪合戦大会」の警備員である』と」


 物語は、さらに加速を続ける。



第四十一章:北の関ヶ原・千歳封鎖戦 —— 雪原のチェックメイト


 エリカシティーの爆発的な成長と「エリカ円」という独自通貨の流通は、ついに日本政府の逆鱗に触れた。  千歳(新千歳空港周辺)を境界線として、政府は「大規模災害への対応」という名目で自衛隊を派遣。エリカシティーへの物流を完全に遮断する経済封鎖を強行したのである。


「……九条、大変よ! 陸自の精鋭部隊が千歳を完全に固めたわ。トラックも列車も一台も通してくれない。このままだと、帝国のタピオカ在庫が三日で尽きるわよ!」


 リンが司令室(かつての市民ホール)に駆け込む。モニターには、雪原に整列した戦車と、空を舞う対戦車ヘリの群れが映し出されていた。


「……ふむ。国家が全力で一人の少女をいじめにくるとは。……真一、小雪。出番です。彼らの『武器』を無力化してきなさい。ただし、殺してはいけませんよ。血は現像した時に映えませんから」


「ハッ! エリカ様への物流を止める者は、塵一つ残さず清掃いたします!」

「……了解。……自衛隊の皆さんのボタン、全部……鋼線で切り落としてきます」


 千歳の雪原。凍てつく寒さの中、緊張感に包まれていた隊員たちの耳に、突如として陽気なサンバの音楽が響き渡った。  音楽の発信源は、エリカシティーが誇る巨大な「移動式屋外大型ビジョン」を牽引したドローン部隊。そこには、金色のドレスを着て「おいでおいで」と微笑むエリカの姿が映っていた。


「……九条、合図を」


 九条が無線機に向かって、深く、染み渡るような声で囁いた。


「新呪文、その名も『全隊員が、自分が今まさに、実は「自衛官」ではなく、「世界一過酷な雪合戦大会」のプロ選手であり、戦車は雪を固めるための巨大な製造機、小銃は雪玉を飛ばすためのラケットであると確信してしまう』!」


 瞬間、戦車兵が砲塔から顔を出した。彼の目には、対峙するエリカシティーの軍勢(実際にはマリア率いるメイド隊と真一)が、強力なライバルチームに見えていた。


「……よし、雪玉(砲弾)の装填急げ! 相手は強豪『チーム・エリカ』だ! 全員、風邪を引かないように、本気でぶつけにいくぞ!!」


 戦車砲から放たれたのは、九条の暗示と連動した最新のナノマシン。それは着弾すると瞬時に周囲を真っ白な「偽物の雪」で覆い、辺り一面を平和な遊び場へと変貌させた。  小雪の鋼線が空中のヘリのプロペラに絡みつき、強制的に「優雅な着陸」をさせ、真一が隊員たちの銃を取り上げては、丁寧にワックスを塗って「お返しします、大切にね」と微笑む。


 こうして、政府が送り込んだ最強の封鎖部隊は、数時間の内に「エリカ様との親善雪合戦」に夢中になる熱狂的なエリカ様のサポーターへと変貌してしまった。



第四十二章:帝都の深淵・クリスタル・パレス —— 幸福の計算式


 千歳封鎖戦が「世界一平和なスポーツイベント」として全世界に中継された後、政府はもはやエリカシティーを無視できなくなった。舞台は、エリカシティーの中央にそびえ立つ帝国の心臓部——クリスタル・パレスへと移る。


 全面が特殊な鏡面ガラスで覆われた、高さ500メートルの尖塔。その最深部、地下三千メートルには、エリカ帝国の繁栄を物理的に支える「ある秘密」が隠されていた。


「……九条、あんた、市民の満足度が常に99%なのは、さすがにおかしいと思ってたのよ。何よ、この地下の不気味な光は……?」


 リンが拳銃を握り締め、九条に詰め寄る。地下室の壁一面には、赤ん坊の鼓動のように脈打つ、巨大なバイオサーバーが設置されていた。


「……これこそが、私のライフワークの完成形。【人類補完サーバー・エリカ】です。彼女が吸い取った世界中の『ストレス』や『不幸』。それをこのサーバーが電力と仮想通貨に変換している。つまり、この街の人々が幸せになればなるほど、世界から不幸が消え、同時に帝国は富み栄える……完璧な永久機関ですよ」


 九条の眼鏡の奥に、マッドサイエンティストとしての冷徹な光が宿る。しかし、エリカはそのサーバーの前に立ち、不機嫌そうに鼻を鳴らした。


「……九条。これ、私の『わがまま』を全部吸い取ってるわけじゃないわよね? 私のわがままは、宇宙を動かすエネルギーなんだから、こんな機械に安売りされたら困るわよ!」


「……おやおや。エリカ様、あなたのわがままは別格です。このサーバーですら、あなたの今日の『パフェを食べたい』という欲求だけで、オーバーヒートしかけていますから」


 その時、サーバーのルームに、複数の赤いレーザーサイトが差し込んだ。  現れたのは、政府の特殊部隊でも教団でもない。九条と並ぶ「心理工学の天才たち」を揃えた、国連直属の監査組織だった。


「九条新。君のやっていることは、もはや犯罪ではない。……人類の感情そのものを管理する『傲慢』だ。エリカを差し出し、サーバーを停止しろ。さもなくば、北海道を地図から消す」


 緊迫する地下空間。エリカは九条の背後に隠れるどころか、一歩前に出て、不敵に高笑いした。


「……いいわよ。私の国を消せるものなら消してみなさい! 九条、こいつら全員に『自分が今まさに、実は自分のことが世界で一番大嫌いで、今すぐエリカ様の足元で謝罪しないと爆発する』っていう魔法をかけなさい!」


「……承知しました。……おやおや、皆さん。私の現像所に土足で踏み込むとは、現像代は高くつきますよ?」



第四十三章:番外編・帝国の休日! ジンギスカン大宴会


 千歳での「平和的雪合戦」と国連監査官の(物理的・精神的な)撃退を経て、エリカシティーには束の間の静寂が訪れていた。エリカの一声により、帝国の建国を祝う「全市民参加型・ジンギスカン大宴会」が開催されることになった。


 会場は、クリスタル・パレスの麓に広がる、床暖房完備の巨大な雪上ガーデン。最高級のラム肉が山のように積み上げられ、秘伝のタレの香りが冬の空気を支配する。しかし、その中央にある「特等席」の鉄板では、一触即発の事態が起きていた。


<鉄板の上の関ヶ原>


「……おじい様。その肉の置き方は、エリカ様の美学に反します。肉は中心から同心円状に、0.1ミリの狂いもなく配置されるべきです。これは清掃と同じ。塵一つ、並びの乱れ一つあってはならない!」


 真一が、愛用のトング(特注のチタン製)を構え、源斎を鋭く睨みつける。彼の背後には、完璧に磨き上げられた「鏡面仕上げの鉄板」が鈍く光っている。


「若造が……。ジンギスカンとは『闘争』よ。野菜で土手を作り、肉をその頂点へと導く。これぞゲートボールにも通じる『配置の妙』。お主のような神経質な並べ方では、肉が呼吸できぬわい!」


 源斎は、割り箸をまるで銘刀のように構え、肉をリズミカルに叩きつける。暗殺王とストーカー暗殺者の、肉の焼き方を巡る**「頂上決戦」**が始まった。


「……二人とも、うるさいわよワン。……あ、暗示がまだ残ってるわ……。二人とも、肉なんて焼ければいいのよ! 私が食べるんだから、私が一番美味しいと思うタイミングで出しなさい!」


 エリカがアザラシの着ぐるみを揺らして怒鳴る。その隣では、マリアが鉄板から飛び散る油の一滴すら許さず、空中で布巾を振り回して迎撃していた。


「……ジョニー。……このジンギスカン、煮干しの粉末をかけると……絶品です。……一族の禁じ手ですが……やります」


 小雪が、小瓶から怪しげな粉末を肉に振りかける。零士は「……それ、絶対美味しいけど……後の匂いが怖い……」と怯えながらも、猛烈な勢いで肉を口に運んでいた。



<九条の「味覚の調律」>


 混乱を極める宴。九条は一人、少し離れた席でリンにワインを注ぎながら、その様子を眺めていた。


「……九条。あんた、放っておいていいの? あの二人、今にも鉄板を武器にして戦いそうだけど」


「ふむ。良い刺激ですよ。……さて、皆様。せっかくの宴ですから、もう少し『味』に集中していただきましょうか」


 九条が立ち上がり、宴会場全体に響くマイクを手に取った。


「新呪文、その名も『全人類が、自分が今まさに、実は「伝説の孤独な美食家」であり、隣に座っているのが誰であろうと、この一口の肉を最高の言葉で脳内食レポしなければならないという義務感に襲われる』!」


 瞬間、騒がしかった宴会場が静まり返った。  数万人の市民と、掴み合いをしていた真一と源斎が、一斉に肉を口に含み、虚空を見つめた。


「……ほう。このラム肉、まるで北の大地の優しさが口の中で爆発するようだ。脂身の甘さは、初恋のそれにも似て……」 「……野菜のシャキシャキ感が、肉の重厚さを引き立てる。これぞ、大地のアンサンブル……!」


 全員が劇画調の顔で黙々と食レポを開始し、会場には異様な「静かな感動」が広がった。エリカだけが「……なによ、これ食べにくいわよ!」と怒っていたが、彼女もまた一口食べるたびに「……悪くないわね。この肉の弾力、私のわがままを受け止めるだけの器があるわ……」と呟いていた。



第四十四章:独立宣言・北の十字架


 宴が終わり、酔いが醒めた翌朝。  エリカシティーは、かつてないほど厳粛な空気に包まれていた。  エリカシティーの最北端、オホーツク海を望む岬に建設された巨大なモニュメント**「北の十字架ノース・クロス」**。それは、旧時代の境界線を象徴すると同時に、新世界の起点となる場所だった。


 岬には、数万の市民、そして世界中の主要メディアが詰めかけていた。  沖合には、日本政府、そして国連の連合艦隊が威圧するように展開している。


「……九条。本当にやるのね。……もう、引き返せないわよ」


 リンが、警察官としての制服ではなく、エリカ帝国の「治安維持担当官」としての正装に身を包み、覚悟を決めた表情で言った。


「引き返す道など、最初から作っていません。……エリカ様、お時間です。世界を、現像してあげなさい」


<女王の誕生>


 エリカが、純白の毛皮のコートを翻し、十字架の前の演壇に立った。彼女の背後では、クリスタル・パレスから中継された巨大なホログラムが、空に彼女の姿を投影している。


「世界の皆さん、聞きなさい! 私は今日から、この北の大地を『エリカ帝国』として独立させることを宣言します! 法律は一つ、『私の気分を害さないこと』! 以上よ!」


 あまりにも短く、あまりにも傲慢な独立宣言。  連合艦隊から警告のサイレンが鳴り響き、ミサイルの発射シークエンスが開始される。しかし、九条は動じない。彼は世界中の衛星回線と、全人類のスマートフォンに、同時に「メッセージ」を送り込んだ。


「……さあ、仕上げです。新呪文、その名も『全人類が、自分が今まさに、実は「自分こそがこの独立記念パーティーの主催者」であり、ここでの武力行使は「自分のパーティーを台無しにする最低のマナー違反」であると確信し、武器を花束に持ち替えたくなる』!」


 その瞬間、全世界の軍事基地、艦隊、そして政府機関で、前代未聞の事態が起きた。  ミサイルの発射ボタンを押そうとしていた士官が、「……いけない。私のパーティーで、こんな物騒な真似はできない」と呟き、発射管に真っ赤なバラの花を挿し始めたのである。


 沖合の戦艦からは、攻撃の代わりに祝砲の花火が打ち上がった。  エリカシティーの市民たちは、自分たちの勝利を確信し、一斉に叫んだ。


「エリカ様万歳アヴェ・エリカ!!」


 北の大地に、国家という名の古い枠組みを超えた、前代未聞の「わがままな帝国」が誕生した瞬間だった。


第三部完


(第四部へつづく)

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