眠りを誘う闇夜
リリーと一緒の食事後、入浴も終えたシャーロットは、部屋で家政婦がシャーロットの濡れた長く白い髪を解くように撫でられている。家政婦が触れた髪は魔術で乾かし、いつものサラサラの長く白い髪に戻っていく。乾かしている間少し暇なシャーロットがアクビをして目を擦った
「シャーロット様、少しお疲れですか?」
飲み物を持ってきた家政婦がシャーロットに声をかける。暖かい飲み物を受け取り、もう一度アクビをした
「なんだかとても眠いの、ちょっと食べすぎたかしら」
「確かにいつもより食べておられましたね」
「そうね。沢山食べたら、お母様に怒られちゃうわ」
シャーロットが紅茶を飲み干しながら言うと、家政婦がフフッと笑う。話している間に髪が乾き終え、シャーロットが髪をユラユラと左右に揺らす
「もうお休みになられますか?」
「そうね、そうしようかな……」
家政婦にコップを渡し、椅子から立ち上がり、ゆっくりと歩いてベッドに向かう。新たに引かれたシーツと布団に挟まれ、すぐに目蓋が落ちそうになる
「お持ちした食事はいかがしますか?」
「朝までは残しておいてくれる?どうせ勝手に来て、勝手に食べるでしょうから」
「分かりました」
テーブルにシャロやリリー用の軽食は残し、ティーポットとカップは持って家政婦達が部屋を出る。最後の一人が部屋を出ると、部屋の明かりが消え、少し開けている窓から入る月の光がシャーロットのいるベッドを照らす
「何かあればお呼びくださいね」
もう眠ったシャーロットに声をかけ部屋の扉を閉じる。家政婦達が歩く足音が遠く聞こえなくなり!シャーロットの部屋にはカタカタと揺れる窓の音が聞こえる
「リリー、居るの?」
シャーロットが眠りについて数時間後、テーブルに置いていた軽食も冷めた頃、シャロが窓からシャーロットの部屋にそーっと入ってきた。暗い部屋の中を見渡し、リリーが居るか確認しつつテーブルに置かれた軽食を見て、ふぅ。と一つため息をつく
「もういないの……そう」
そう呟くと、もう一度部屋を見渡してベッドで眠るシャーロットを見つけ起こさないようにベッドに近づく。スースーと寝息をたてて寝ているシャーロットを見て、シャロも一つアクビをした
「リリーを呼ぶ前に少し眠ろう。少しだけ」




