体を揺らし、飛び跳ねて
ノースと共に朝ごはんを食べ終え、部屋に戻ってきたシャーロット。一人きりの部屋を見渡して、誰も居ないのを確認すると、はぁ。と深いため息をついた音が響く
「本当、どうしましょう……」
「本当だね。どうしよっか」
と、突然聞こえた聞き覚えのある声に驚きつつ窓を見る。するとちょうどリリーがシャーロットの部屋の窓から飛びながら入ってきた
「おやつはどこ?」
テーブルの周りを見て、おやつを探すリリーにシャーロットが呆れてまた一つため息をつく
「ないわよ、私が食べたもの」
そう言うと、リリーがしょんぼりとテーブルの上に止まり、トボトボと歩く。そのままトボトボと歩いていると、シャーロットがテーブルの上に軽食用にと用意してもらった果物やサンドイッチが乗ったトレーを置いた
「やったー!」
気づいたリリーが、嬉しそうにシャーロットの周りをグルグルと飛び回る。シャーロットは気にせずテーブルの側にある椅子に座り、リリーは果物とサンドイッチをどちらを先に食べようか悩んで体を左右に揺らす
「ご主人様が捕まったのに大分呑気ね」
「シャロのことなら大丈夫。もう逃げ出したよ」
「えっ?お母様が逃げないように結界を張ったと言っていたのに?」
「うん、多分どこかでお昼寝してるよ」
「結界を張ったのはお父様よ」
「シャロには関係ないよ」
「そう。私に簡単に捕まったわりには、そんなに偉い魔術師なのね」
そう言いながら、シャロに渡された青い本の表紙を指先でなぞると、果物を先に食べはじめたリリーが、食べながらシャーロットに近寄る
「魔術の調子はどう?」
「全然ダメね。知識だけが増えてくだけ。もう読まなくてもいいでしょ?」
「シャロの本を見てもダメなの?」
「えっ、これ?」
リリーの言葉を聞いて驚いたシャーロットが本を取る。リリーもシャーロットの動きに驚いて少し飛び跳ねる。そのまま食べていないサンドイッチを咥え取り、部屋の窓の方へと飛んでいく。縁に止まり、リリーを見ていたシャーロットの方に振り向いて、また飛び立つため羽を少し開いた
「シャロにご飯持っていくから。また後で来るから読んでてね」




