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ツイングリッター  作者: シャオえる


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19/49

騒がしさと静けさと

「ここの結界も破られている……」

「そんな……クローム様が張られた結界なのに……」

 ディオロイ城の外に出て、シャーロットの部屋の窓を壊した者を探す魔術師達が、城の壁に触れ呆然としている

「僕達でまた結界を直せそう?」

「いや、それは……クローム様にお願いしないと……」

 周りにいた魔術師達が困った様子でヒソヒソと話し、壊れた結界を見渡してはぁ。とため息をつく

「私達、城の外も見てきます」

「シャーロット様は?」

「まだ見当たりません」

「稽古場にいないの?」

 一方、城の中では家政婦達がバタバタと忙しそうに声をかけ合い城の中を走り回っている


「何とか逃げ出せた……」

 ディオロイ城の騒がしさを少し離れた所にある大きな木の枝に、城から逃げ出せたシャロが背を向けるようにして座り聞いている。一緒に逃げたリリーが疲れた顔のシャロを心配そうにしている

「シャロ、大丈夫?」

「大丈夫。だけど、久しぶりに力を一気に使いすぎた」

 はぁ。と一つため息をついて、木に背もたれる。その衝撃で揺れた木の枝から葉がヒラヒラと舞い落ち、お城から聞こえる騒がしさを少しかき消した


「またあの部屋に戻る?」

「いや、しばらくはやめとく」

「でも本はどうするの?」

「城にあるやつは後で考える。家にある本も、しばらくはそのままにしておこう」

 話しながらディオロイ城から盗んだ果物が入った袋から果物を一つ取り齧る。リリーも小さな果実を貰いつついて食べる

「とりあえずリリーは、町を呑気に散歩している家に帰してあげて」

「いいけれどシャロは?」

「ここで少し休んでる。後でまた迎えにきて」

 数口で果物を食べ終えたシャロが果物が入った袋を木の枝に掛けてまた木に背もたれて目を閉じると、同じく果実を食べ終えたリリーがシャロの右肩に乗り首もとに頬をすり寄せた

「わかった、また後でね。おやすみシャロ」

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