6話
メキシコにて…
こっちではスーツにサングラス姿で黒の『アウディーA7』に乗った2人がある人物と会う為にドゥランゴ州の高級住宅街を走っていた。
麗「でけぇ家ばっかりだな!」
修「そりゃ大物の住む住宅街だからな。」
麗「修二はなんでこの仕事受けてくれたんだ?」
修「理由が必要か?」
麗「気になっただけだ。」
修「こんな面白そうな仕事を仲間が持ってきたんだ、やらない理由がないだろ?」
麗「ハハッ!やっぱりクレイジーだな!」
修「まぁな。お、あの屋敷だな。」
周りの屋敷より大きな屋敷の門へ入りインターフォンを鳴らす。
ビーッビーッ
「誰だ?」
麗「話を通してた者だ。」
「好きな物は?」
麗「月とグラスに注がれたスピッツ。」
修「バカ!スピリッツだ!」
麗「あぁ!スピリッツだ!」
「ププッ 入れ。」
門が開き中の屋敷の前に行くとさっき笑った後でキメキメの「入れ。」を言ったであろうメキシコ人と護衛であろうゴツイ人が出てきた。
「車はそのままで良い。中でボスがお待ちだ。車の中をこいつが調べるから鍵をくれ。」
麗「ほい!壊すなよ?」
鍵を投げイタズラな笑顔で指差しながらゴツイ人に言うと男は無視して車の中を調べだした。
中に入り奥の部屋に行くと目的の人物が護衛を揃えて待っていた。
「初めましてだな京極のセガレ!そこのソファに座れよ!」
麗「初めまして!うお!このソファふっかふかだな!アジトにも欲しいぜ。」
修「麗司。失礼だぞ。」
麗「おっとっと。すんません。」
「それで話ってなんだ?」
修「まずは脱獄おめでとうございます。『Mr.麻薬王』ささやかですが御祝いの品です。」
「ハハッ!お、日本の酒か?好きなんだよ!ありがとうよ!んで、俺の脱獄を祝いに来た訳じゃないんだろ?」
麗「まー、そうっすね!単刀直入に言います。職人を貸してください。」
「なんだと?ヤクでも作るのか?」
修「いえ、潜水艦の職人です。」
「もう今はやってねーから何人でも連れてけよ!」
麗「本当ですか!?あざす!」
「良いってことよ!こっちで手配して後日お前らのところに送ろう。」
修「では、報酬を…」
「あー、要らねーよ。金よりこの日本の酒を100本くれ。」
麗「そんだけで良いのか?」
「あぁ、大丈夫だ。俺たちは人貸しでビジネスはしてねーからな。」
修「ありがとうございます。では後日送らせて頂きます。」
「おう!頼むぜ!」
麗 修「おっす!」
そこから少し世間話をし車に行くとゴツイ人が鍵を投げて「壊してねーよ。」と一言呟くように言うと屋敷に入って行った。
麗「いやー、余裕だったな!」
修「ひとまず作業員確保だな。」
麗「順調だな!」
修「総士郎と仁も上手くいった様だしいいスタートだ。」
麗「修二は先に帰って計画進めてくれ。俺が連れてくからよ。」
修「向こうに居る中で韓国語喋れるの佐助だけだしな。」
麗「んじゃ、空港まで送るぜ!」