3話
レースクィーンのスタートで始めたレースは相手のフライング気味のスタートで麗司は後ろを追う形から始まる。
慣れた場所でのレースに相手のボスは軽やかに走り抜けるも麗司は涼しい顔で真後ろに付ける。最後のカーブで相手のボスは焦りからかカーブへの入りが遅くなりふくらんだ所を麗司が見逃すはずもなくインから抜き去り勝利が決定した。
落胆する相手集団だが7人は歓声を上げることもなくむしろ退屈そうにしていた。
麗司が車から降り味方へ声をかける
麗「いやー!危なかった!」
修「よく言うよ。とりあえずナイスだった」
ハグやらハイタッチやらを済ませ相手のボスの方へ声をかける。
麗「最後が決定的だが正直抜ける場面はいくつもあった。とりあえずさっき言った通り車を貰ってくぞ。」
「んだとコラ!お前らやっちまえ!」
韓国語でそう叫び雪崩のように麗司達の方へ向かってくる60人を前に笑顔で立ち向かう。
麗「よーしお前ら、行くぞ!」
全員「「「おう!!!」」」
5分もしないうちに相手のボス以外の全員を倒してしまいすっかり怯えた相手のボスはやっと快く車を渡してきた。
「この4台でいいですか?」
麗「おう!ありがとな!あ、最後に名前教えてくれよ」
「イ・ソジュンです。」
麗「そうか!んじゃ、また走ろうぜ!」
そう相手のボスへトラウマと言葉を言い残しソウルへ向けて走り出した。
麗「ほれ!」
麗司は助手席に座る仁に一冊の本を手渡した。
仁「なんだこれ?」
『猿でもわかる韓国語教材』と書いてあった本に思わず笑ってしまったがバカにされたことに気付き文句を言う寸前で麗司が話し出す。
麗「お前なら4時間でマスター出来るだろ?」
仁「んな!?当然だ!」
麗司はニヤッと笑いながら言うと仁はそう言い返した。
麗「俺と佐助が喋れるが2人だと不便だからな、お前と修二にマスターして貰わないと困る。」
仁「確かにあとの4人には希望はないな…」
麗「そういう事だ!頼むぞ。」
車を走らせ4時間程経ちようやくソウルが見えてきた。
修「随分遅くなったな。」
煌「そうか?あっという間に着いたぞ。」
修「そりゃてめぇが寝てたからだろ!」
煌「いや、トイレと飯の時は起きてたぞ。」
修「ったく、まぁいいけどよ。まさか煌輝まで乗り気になるとは思わなかったぜ?」
煌「退屈になったんだよ。修二や麗司がファイターとして来てくれたら飽きなかっただろうがな。それに、楽しそうじゃねーか。」
修「ハハッ!俺がファイターとして出ちまったら煌輝の不敗神話を終わらせちまうだろ?」
煌「あ?んだとてめぇ。ソウルに着いたらまずはてめぇをブッ殺す。」
修「上等だ、後で泣きごと言うなよ?」
煌「それはこっちのセリフだ。」
そんなこんなありソウルに着き2人のタイマンは修二に軍配が上がった。
その後ホテルへ行き麗司の資料にある銀行とソウルの道を知るためにまたチリジリに散らばった。