そこから?!
たい焼きを食べようとしていた娘がこんなことを言いだした。
「頭から食べようかなぁ?尻尾からにしようかなぁ?」
子供時代、同じことを考えてししゃもや煮干しを食べたことを思い出した。
親が教えたのか、学校で聞いてきたのか、出所はわからないが、そんな迷信がまだ続いているのかと驚いた。
娘は学校の友達から聞いてきたらしい。
「頭から食べると頭が良くなって、足から食べると足が速くなるんだっけ?」
私が確認すると、娘がそうだと答えた。
言い伝えの内容も私の子供時代から変わっていないようだ。
運動会前は尻尾から食べ、テスト前は頭から食べると、ご利益がありそうな気がする。
娘はどちらから食べるのだろうとさりげなく見守っていると、少し迷ってこう言った。
「頭にしよう!」
塾に通い始めた娘はことあるごとにテストがあり、そのたびに成績のことを指摘されている。私はそれほど頭が良くなかったので、塾は行きたくなければいかなくていいという方針だったが、娘は自ら行きたいと言い出し、さらに辞めたくないと休まず通っている。
私の娘なのだろうかと思うぐらい塾が好きなのだ。
ただ、残念なことに成績はぱっとしない。それに、言うほど勉強も好きじゃない。
意外と頑張った時は成績が下がり、何もしていないようなのに、成績が上がったりするのだ。
子供の成績というのは不思議なものだとたびたび思う。
たい焼きの食べ方じゃ成績は上がらないが、せめて努力が報われるように祈りたいものだ。
私がそんなことを考えていると、最初の一口をどこから食べようか決めた娘が大きく口を開けた。
ぱくっ。
大きく一口分欠けた、たい焼きを見て私の頭にはてなが浮かんだ。
「???」
頭ってそこ?!
私のイメージでは、左右どちらかの端から食べるものだと思ったのだけど……。
正確に頭なのね……。
子供時代、成績の悪かった私は常に頭から食べていたと思うのだが、口から食べていたことが発覚し、なんとなく納得した出来事だった。
(娘が食べたたい焼きの絵)
そこからだとは思わなかった……。
拙い文章を最後まで読んでいただきましてありがとうございました。




