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私の初恋。  作者: blackcat
9/11

第九話


「南奈ちゃん。これから、俺と友達、宜しく。」


・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・


私は、舞い上がってしまう。


…こ、こんなに有名な人と、友達になれるなんて…。


他の人だったら、こんな風に舞い上がっちゃうんだろうけど。


私にとっては、友達が一人。出来たのと、同じ嬉しさ。


他の人と接するのと、変わらないよ。


…それに…


名前で呼んでくれたっ!


嬉しい。


光輝君から、私の名前を聞くと、違って聞こえる。


もっと、可愛く聞こえる。


あんなに格好良くて、優しくて、歌がうまくて。


皆が、惹かれるのも、分かる気がする。


私だけに、その声とその顔を見せてくれないかな、って我が儘だよね。


年上なのに、可愛い一面がある光輝君。


皆に、見せたくないよ。


「…南奈ちゃん。南奈ちゃんの番だよ?」


「…えっ。」


「ほら、学校。」


「え、えと、ですね……。私、小さい頃から長期にわたって渡米していたんです。

それで、向こうの飛び級制度を利用して、大学まで卒業したんです。

ハーバード大学……でしたっけ。それで、中学、行ってないんです。

一度した勉強を…もう一度は一寸……。」


…ほら。やっぱり。引くんだよね、皆。光輝君も、だよね。


言われ続けてきたんだ。秀才だ、とか、天才だ、とか。


でもね、友達が欲しくて。嘘ばっか、吐いてきた。


だからかな。誰も、逆に近寄らなくなっていく。


只、友達が欲しいだけなのに。


「…俺、一寸帰るな。ごめん。」


そう言って、光輝君は、部屋を出て行った。


…光輝君も、なの…?私は、望みすぎなの…?




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