第八話。
光輝君目線です。
南奈は、可愛く首を傾げた。
キョトンとした顔が、無茶苦茶可愛い。
「……っ。『星崎 光輝』だよ。16歳」
「あっ。そうなんですか。私は、15です」
…やっぱり、年下なんだな。
「って、この前のあの時間、学校がある時間じゃあ……」
俺は、驚いた。
今、南奈は受験生のハズだ。
勉強は、サボっているのだろうか。
…頭悪そうにも見えないけどな…。
「フフッ……。其れはお互い様ですよ、星崎さん」
…うっ。そりゃまぁ、そうだけど……。
俺は、自分がアイドルだと言うことを、明かしたくなかった。
大体、引かれるかキャアキャア言われるだけだ。
でも、此所は、話しておきたかった。
「俺…。〈地球隊 EARTH〉なんだ。知らない?アイドルグループの」
「えっ……。そう、なんですか…」
…ほら、やっぱり{住む世界が違う}とか言って、俺から距離を置くようになる。
折角、打ち解けてくれそうだったのに……。
「…だからって、距離を置かないでくださいね、星崎さん。有名だし、やっぱり尋常じゃないくらい格好いいです。でも友達にくらい、なってくださいね」
南奈は、顔を上げて天井を見つめながら、言った。
遠い、遠い、目をしていた。
「…ありがとう」
俺の、折角治まったハズの涙が、零れ落ちた。
溢れて、溢れて、止まらない。
「えっ、えっ(焦)。わ、私、変な事を言いましたか??ご、ごめんなさい」
「大丈夫だよ…。俺、嬉しい…。海原…、もういいや。南奈ちゃん」
俺は、思い切って口にした。
『南奈』って。
「俺、そんな風に言われた事、無かった。ありがと」
『大好きだよ』
その言葉が、口から零れ落ちそうだった。
行間あけてみましたが、如何でしょうか?
もしあれだったら、言ってください。
あー。久しぶりだった。