表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
68/81

68

 天我は小学校のときのマラソン大会を思い出していた。

 走るのは好きじゃなかった。

 歩くようなスピードで走っていたものだった。

 途中でしんどくなって止まって、それきり。

 上位の人たちがなんであんな一生懸命やれるのかよくわからなかった。

 動くのが単純に好きなのだろう。

僕だって走れるのなら走りたかった。

 けど、できないんだ。

 しょうがないじゃないか。

 根本が違う。

 過ぎ去る背中。

 取り残される。

歩く。 歩く。 歩く。 歩く。 歩く。 歩く。 歩く。

 歩く。  歩く。 歩く。 歩く。 歩く。 歩く。 歩く。

 歩く。 歩く。 歩く。 歩く。 歩く。 歩く。 歩く。

 走る。 走る。 走る。 走る。 走る。  走る。 走る。 走る。

 走る。走る。 走る。 走る。 走る。 走る。 走る。  走る。

 走る。 走る。  走る。 走る。 走る。 走る。 走る。  走る。

 夜の町の空気は重苦しくて吸うたびに身体が重くなりそうだった。

 走れ。

 走れ。

 走れ。

 自分を励ました。他には誰もいないから。

玉を握りしめていると元氣が貰えるようだった。

 走れ。

 走らないと、帰れないと。

 走れるなら走れと。

 自分を鼓舞した。

 走るんだ天我。お前は行ける。

 頑張れ、頑張れ、頑張れ、頑張れ、頑張れ、頑張れ、頑張れ、頑張れ、頑張れ、




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ