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 たどり着いた先はあの不気味な世界だった。

 闇だけが広がる空。学校の屋上。

 楓が元の世界に戻るときに崩壊していた屋上は元に戻っていた。

「戻ってこれた……」

 周りを見回していると、

「いってえ」

 と後ろでさっきの男子生徒が転がっていた。

 楓はふり向いて男子生徒に声をかける。

「あなた、なんで来たの?」

「なんでって」

「そっか、あなたが呼ばれたんだもんね、あなたは来て当然なのか」

 楓は一人で納得していた。

「呼ばれた?」

 天我はキョロキョロと周りを見る。

「ねえ、さっきの穴は?」

 先ほどまであった渦はどこにも見当たらなくなっていた。

「なくなっちゃったみたいだね」

「どうやって戻るの?」

「私もわかんない」

「ええ!?」

 楓は天我にここのことをざっと説明した。

「な、なにそれ、信じられないよ、異世界なんて」

「別に信じてくれなくてもいいけど」

 そのときだった、屋上の入り口の扉がキーと開いた。

 二人はぎょっと扉を見た。

「なに?」

 暗くてよく見えない。

 けど、何かがいた。

 楓は玉を握り赤い剣をだした。

 楓は緊張しながら闇を見つめた。

 影だ。大きくはない。大丈夫。私だけでも倒せそうだ、と楓は思った。

 りっちゃんがいなくても戦ってみせる。彼を守らないと……私しかいないんだから。


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