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 窓の外を見た。

 何か人の影のようなモノがいる。

「なんだろ……人、だよね」

 しばらく動く影を眺めていた。

 すると、影はこちらに顔を向けてきた。

 ぞわ

 楓は影を見つめ続けた。

 影は楓の方に走ってきた。

 鳥肌が立つ。

「こっちくる」

 影がどんどん、どんどん近づいて来ている。

手を胸の前で握りしめ、

 楓は玄関の方に走った。

 窓ガラスが割れた音が、後ろから聞こえてきた。

 楓が後ろを振り返ると影が――いた。

「なに……あれ」

 人間ではない。影だ。

 影としか言えなかった。それ以外に形容のしようがない。なんなのか分からない。見たことが無い。闇の塊。得体の知れない。何か。

 怖い。

 見た瞬間、その感情が胸に広がった。

逃げなきゃ。

 そう思ったとき、階段からもう一つの影が飛んだ。

 それは、窓ガラスを割った黒い影を黄色い三日月型の剣で斬った。

 斬られた影は霧散した。

 その光景を見ていた楓は後ずさり、一目散に走りだした。

「なにあれ、なにあれ、なにあれ。黒い影が向かってきて、それをもう一つの影が… …」

 楓は上履きのまま玄関を出た。門を出て、校舎を振り返ると、剣を持った黒い影がこちらを見ている。

「殺される」


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