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 そして、剣へと姿を変じた。血潮を思わせる赤く鋭い刃。

 振り下ろされた腕は切り裂かれ、目の前の影を両断。

 巨大な影は煙のように消えていった。

 女の子は他の影を五体はやっつけていた。しかし、違う影たちが壊れた入り口から次々と湧きでている。きりがないように思われた。楓は女の子の方に駆け寄る。

「身体が軽い!」

 楓は影を斬りながらいった。

「やるじゃん」

 女の子はさらに二体斬り倒した。

 二人は背中合わせに剣を構える。

「そうかな」

「けど、こっからだよー!」

 二人は同時に動きだす。ばったばったと影を斬り息の合った動きで次々と倒していった

 私、死にたくない。

 死にたくないんだ。

 あんなに死にたいって思ってたのに。

 本当は……

 りっちゃん。

 私りっちゃんの分まで、生きたいよ。

「後ろ!」

「うん! 前来てる!」

「ほいさ!」

 不思議だ、あの子の呼吸や動きが良く分かる。まるで自分の半身みたいに。どう動きたいのか、どう合わせてくれるのか、それにこっちの動きも、完全に分かってくれてるみたいだ。凄い安心できる。私達ならできる。

「ねえ、あたしたち最強の二人って感じしない?」

 女の子は笑いかけてきた。

「分かるかも」

 楓もつられて笑った。

「あは、だよね」

 二人の息はピタリと重なり動きがさらに良くなった。協奏曲を奏でているかのようだった。


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