や、やめろー!
「あっ…」
これだけは言える。あれは鉄じゃねぇ…後、コイツ人間じゃねぇ…
「トン、トン、トン」
女性が唐突に胸を優しく叩く。
「何やってんだ?」
「ドクドク言ってたから、落ち着いてもらおうと思って」
???、まぁ心地いいし許してやろう。それに、さっき見たら、こんなの、首元にナイフを突きつけられているのと変わらん。好きにさせとこう
……ん?#胸部装甲__プロテクター__#仕事して無くないか?
胸元でビキッ!と音がする。
プロテクター!!やばい、このままじゃ殺される!?
「も、もう大丈夫、十分リラックスしたよ」
ダン!
女性は起きあがろうとしたスパイを地面に押さえつけた。
「慌てちゃメッ!ちゃんと落ち着くまで逃しません、よ?」
そうじゃねぇ!やばい、このままじゃ装甲が、持たない!
「やめろ!何が目的だ!?」
「親孝行、」
……?
「お父さんが、孫の顔見たいって、」
「は?」
「と言うわけで孫を、」
「おい!強姦は犯罪だぞ!」
「人殺しは犯罪じゃないのですか?」
「ちょっと待て、金ならある!」
「じゃあ結婚式に使いましょう。父さんも喜びます」
「待て!やめたほうが身のためだぞ、貴様の#弾__それ__#は証拠にはなり得ない。そして、今の拉致、強姦が残る。犯罪者にはなりたくないだろう?」
「コレ、」
女性がスマホの画面を向けた。そこには、自白したスパイの姿が録画されていた。
ドン!
女性がスパイの手を地面に押さえつけた。
「何これ?」
女性が四角い箱をスパイから奪う。
クッ、腕のプロテクターも殺られたか!
「ただの四角い箱だ。気にするものでもない」
やばい、やばい、やばい、やばい、もうなんか色々と、やばい!
「言わないと、痛くするよ」
え?…痛く?
「ぇ…えっと、簡単に言うと、データを破壊するための機器です。本当にやめてください。ング…」
スパイのメンタルが崩壊し泣き出した。
「…よしよし、怖かったね。」
「誰のせいだと思ってやがる!?」
ペシッ!
「痛い…悪い子にはお仕置きが必要?」
女性がスパイに近づく。
「待て!確信が持てないなら行動に移すな!おい、聞いてるのか!?ヤメロォォーー!」