表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/6

言霊



「ねーねー、さくらくん。朝から警察きてたけど何があったの?教えてよ~」

放課後の図書室で椿さんから質問責めにあう私。朝からとんだ災難だった。遺体発見した後警察からの事情説明。亡くなったのは2年1組の委員長の原田優里さんで、背後から頭を殴られたのが原因みたい。そして、私が気づいた通り中は密室だったが犯人はもう捕まった。犯人は用務員のおじさんだった。理由は鍵の開け閉めができたのが用務員さんだったから。本人はめっちゃ否定してたけどね。まさか私が殺人事件の第一発見者になるなんてね。

「ねーねー、教えてよ~さくらくん。」

私の顔を覗き込んで見つめてくる。正直いつもより鬱陶しい。本気で知りたい野次馬根性ってやつか。仕方ない、めんどくさいが鬱陶しいよりはマシか。話していつもの日常に戻ろう。

「あー、もうわかったわよ。話してやるからそれをやめろ!」

私は知ってる状況を椿さんに説明した。



「えー、めっちゃ単純な事件じゃんかー」

椿さんは話を聞き終わると、そのような感想を私に告げた。

「まぁ、犯人も捕まったしね」

そう、この事件はもう解決しているのだ。単純な事件と思っても仕方ないだろう。

「さくらくん。本気で事件が解決したと思ってるのかい?」

椅子に座って足を組み上げ(透けてるが)私に尋ねてきた。何を言っているの?

「警察がそう言ってるんだからそうなんでしょ?それとも…椿さんはまだ事件が解決してないと?」

「ふふっ、私の話を聞いてみない?」

挑発的な態度に一瞬イラつきを覚えたが、それ以上に私は彼女のいう真相が気になってしまい、

「いいわ、話だけ聞いてあげる」



「ふざけないで!そんなわけないでしょ!?」

 彼女の話を全て聞いて出てきた言葉は否定。信じられるはずはないし、受け入れることも出来なかった。でも…

「でも…そう考えると全ての辻褄があうでしょ?」

そう、彼女の話は辻褄があうし、私の感じた違和感も全て解決されるのだ。

「でも…それはあなたの想像でしょ?物的証拠はどこにあるの?」

「それをあなたに調べてほしいの、用務員室に行けば証拠があるはずだから」

信じられないけど、信じてしまうだけの説得力があった。結果なんて求めないはずだったのにどうしてこんなに真相が気になるの?この子何者なの?私は図書室を飛び出し用務員室に向かった。そこには彼女のいう証拠が確かにあった…。まさか本当にあの人が犯人だなんて…私は真実に辿り着いてしまったのだ。



私は警察の人に事情を説明し、全員に集まってもらった。はは、どこの推理小説の探偵だよって話だな。でも…やるしかないんだ!椿さんにできないなら私がするしかないんだ!夜桜さんの言霊で私が真実を明らかにするんだ!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ