203★最終章[4]◇魔の13日間
二日目――
現在位置は『リン島』上空。高度は不明だ。
安否確認のため、毎日『★伝心☆』で定時連絡をする事になっている。
今日の担当は、何故かユヒ・ホノカさんだ。
(……というわけで、見事なハッピーエンドだったべさ)
そっかー、あの「りん」が……。
最終回でやっと乳歯が抜けた、あの「りん」が……。
(それと、『五等分の○嫁』は……)
あーっ、バカバカバカバカ!
(……なのだべさ)
ホノカの『未来の記憶』によって、アニメ化もされた某漫画の「結末」を知ってしまったよ……。
てか、こいつ、平気で最終回のネタバレしやがるよ。
……ホノカ。おそろしい子!
それはそれとして、休んでは登り、休んでは登り……の繰り返しだ。
(普通、登っては休み、登っては休み、なのでは?)
カオリちゃんから突っ込まれた。
(体内錬成。◎輪……じゃなくて! 全身の乳酸を除去)⇒俺。
『錬金術』で、疲労物質を取り除いてるのだ。
チン!
ポールが濡れてる。
今日は、曇り空で、『軌道エレベータ』の「黒い線」は雲の中だ。
そのせいで、「水滴」が伝って落ちて来るのだ。素材のせいか、ぬめりはないし、滑りはしないけど……ツラい。
間違っても、滑り落ちて「最初からやり直し」なんてイヤだ。
休憩時の「滑り止め」は、慎重に効かせている。
俺は「アホ」であると同時に「小市民」なので、こんな時には小市民的な用心深さが発動されるのだ。てか、ずり落ちて「やり直し」なんて、本当に、絶対にイヤだ。
足が、重い。
疲れてるという意味では無く、「ロープのぼり」みたいに「腕だけ」で登ってるので、「不要なもの」として、やたらと重く感じるのだ。下手にぶらぶらさせてると、たまに「振り子」みたいに揺れ始める事があって、すごく怖い。
(不要なら、軽量化のために、モいじゃえばいいじゃないですか?)
非人道的なこと言うなよ! 『サン○ーボルト』か!
飾りじゃないのよ、俺の「足」は! エライ事言う人だよ、君は!
(部位欠損には、ゴールド・○クスペリエンス! だべさ)
俺、残念ながら「スタンド能力」は持ち合わせてないです。
でも、断っておきますが、某部位は……。
(『ハガ○ン』の『オートメイル』みたいなの、作れないんですか?)
機械式の義手とか義足のこと? 俺には、無理ッス。
俺は、『ムー○ン谷』の「ミ○」みたいな髪型のお婆ちゃんの孫娘じゃないっス。
てか、切断を前提に色々と言うのはやめて。
あと、サイボーグ化も無理だから。
(コ○ンみたいに、足の指も使えばいいべさ)
『未来少年』の方だろう。「未来人」ホノカの、お気に入りアニメのひとつだそうだ。彼女は、2020年に観たそうだ。あと、アニメの時代設定は、2008年の20年後だそうだ。
「足の指まで使うと、俺の『猿度』が一段とアップするんだけどな。休憩時にはバナナ食ってるし……」
ついつい、そんな愚痴が出る。
でも、アドヴァイスを受けて、足の指も使ってポールを保持する事に慣れてから、かなり楽になった。
我々は、人生にとって大切な事は、漫画やアニメから学んでいるのだ。
(そう言えば、『魔○遣いに大切なこと』って作品もありましたよ)
(『魔法少女隊ア○ス』のED曲は、名曲だべさ)
もう好き勝手なこと言ってるし。
(そう言えば、『おトイレ』はどうしてるんですか?)
心肺ゴム用(※誤字)。
俺、「●(固体)」とか「●(液体)」とか「●(気体)」とか、色々な『錬成』テクニック持ってるから……大丈夫と言えば、大丈夫。うん、これでも『錬金術師』だから。
(性欲は、どう処理してるんだべか?)
知りたいんなら、めっちゃ詳しく教えるけど?
(是非とも知りたいべさ)
しかし、これから目指す先が「雲の上」とか……。
まるで、芥川龍之介の『蜘蛛の糸』だ。
(誤魔化したべさ)
(誤魔化したね)
『文○ト』の芥川○之介は、中二……じゃなくて、「ポートマフィア」だ。
『ハイ○ュー!!』の田中○之介は、烏○高校排球部の二年生だ。
女性だと思わせといて、赤坂○之介は、実は男だった。某アニメだ。
あと、「俺は男だ!」と言い張る「実は女の子」のリュウノスケ君もいたそうだ。こっちの方が古いので、これがモトネタなのかも。
(『うる○☆やつら』だべか? 『サマータイム○ンダ』にも、説明がややこしいリュウノスケ君がいたのだべさ)
ネタバレになるだろうから、そのへんで。
(『Fate/Ze○』もいましたよ。リュウノスケ君)
その関連作品は、『今日のごはん』しか観てない俺なのであった。
そう言えば……今日のお昼時、食料補給のために、また「樽」を『★召喚☆』した時、ミーヨから、こんな事を言われたよ。
(今日はねー、『白』だよ。『真っ白』)
まっしろ?
某アニメ……てか、『さくら荘の○ットな彼女』のヒロインみたい。
……でも、それなら「ノーパン」が正解だぞ?
◇
三日目――
(さようなら、ジンさん)
いきなり……何?
『さく○荘のペットな彼女』にも、「ジンさん」いたけど……昨日の続き?
(私たち、島を出ます。仲間を探すために旅立ちます)
ああ、そっかー。
今日から『黄色の日々』。『地球』で言うと「9月」だもんな。
『リン島』から次の目的地に向かうワケかー。てか、仲間? 何の話?
俺って、垂直に、ただ真上に移動しているだけだから、これから先もまだまだ「リン島上空」に居続ける事になるよ(泣)。
(そう言えば、初日は『フライング・ヒューマノイド』みたいでしたよ。みんなで笑ってましたよ)
……笑わないでよ(泣)。人を「UMA」扱いしないでよ。
(あ、そろそろ切りますね。では、また明日)
あれ? ミーヨは?
(今日は、特に『報告』する事は無いそうですよ)
てことは何? ノーパン?
あるいは盗難事件? 南の島でバカンスと見せかけといて無人島生活……と見せかけといての「特別試験」だったのか?
(ならば、犯人は……)
し――っ! ネタバレ禁止!
◇
四日目――
…………。
……。
今日は、『お菓子の日』で「お休み」かあ……。
……さみしいよう(泣)。
◇
五日目――
(おとといは『ぴんく』で、昨日は『いちご』だよ)
い、いちご……だと?
そんなの、含まれてたかな? それ、きっと「別枠」だぞ。俺があげたヤツじゃあないぞ? 100%違うぞ? セシリアのが混じってたとかじゃあないの?
(今日のはね、『水色のしましま』)
それならば、心当たりがある。
どこにも売ってなくて、『東の円』で「特注」したからな(笑)。
(それじゃあ、もったいないから……切るね?)
相変わらず、「通話時間」を気にする貧乏性のミーヨさんであった。
しかし、おととい「リン島」を出港した面々は……今頃どのあたりにいる事やら。
俺も……どのくらい「登ってる」んだろ?
ポールを掴んで登るのはいいけど、「匍匐前進」よりも遥かに遅い速度だしな。
でも、足元の、直下の光景を見ると、まるで「航空写真」みたいに「リン島」の全景が見れるようになっている。「D」の字に近い、「カウベル」みたいなカタチしてるよ。
『宇宙よりも遠い○所』だと、スタート地点の日本の群馬県館林市から、その「目的地」までは……何㎞あったんだろう?
ちなみに、そのヒロインの「○木マリ」の妹の名は、「玉○リン」だ。
姉よりも、しっかり者だったよ、「玉木○ン」。
◇
六日目――
そっかー、『肌色』かー。
(『肌色』と言うよりも……ベージュ色ですかね)
そっかー。ベージュ色かー。貴重な情報ありがとう、カオリちゃん。
で、話は変わるけど。
『サンシャ○ン!!』の「ダイヤさん」て、「○'s」の「☆空凛」推しだと思うんだけど……どう思う?
(ああ、ありましたね。雑誌だったか何かで、凛ちゃんの写真)
だよね? 間違ってはいないよね?
でもまあ、エリー○カが一番好きらしいけれども。
で、カオリちゃんは「無印」では、誰推しなの?
まさかのメンバー以外?
穂○果の妹とかエリー○カの妹とか。にこ○こにーの妹とか妹とか弟とか。もしや、こ○りの母? 理事長? そして……海○の家族構成が謎だ。
(生まれも育ちも秋葉原なのに、関西弁の子です)
へー、そうだったんだ? なのに、関西弁なんだ?
(驚くポイントは、そっちですか?)
そっちです。
他にも、そんなキャラいるよね? 「なんで一人だけ方言なんだよ?」って突っ込みたくなるような子。でも、いいよね、方言しゃべる女子。
(広島弁のイタリア人フィギュアスケーターとか……いいですよね?)
それ、誰やねん!?
……でも、そっかー。○ちゃんかー。確かに、一番デカイもんね?
(そっちじゃないです)
のん○んは、イメージカラーは「紫」だっけ?
ちなみに、ミーヨのは「肌色」だ。本人がそう言ってた。
そんで「ベージュ色」は、『巫女』シンシアさんだ。
船内で、カオリちゃんに「ラッキースケベ」があったそうだよ(笑)。
◇
七日目――
ならば、「日笠さん雪小路」とか「悠木さん連坊小路」とか「佐倉さん大連寺」とか「阿澄さん召喚寺」とか「ゆかりさん聖帝小路」とか「東山さん円城寺」とか「中村さん万里小路」とか「田辺さん姫路」とか「三咲さんDAISY」……これは違うか。
ヒマつぶしに、「大喜利」のお題「山号寺号」やってます。
今回は、「女性キャラ限定」です。
(矢作さん西蓮寺。田澤さん西園寺。福圓さん宮藤。名塚さんランペルージ。後藤さんジョージー)
さすがはカオリちゃん。なかなかいいネタ持ってるじゃあないの。
でも、ここで詰まったらしい。
(ううう……男性キャラはダメですか? 『○』に、いっぱいいるのに。ドウミョウジとかミシャクジとかコクジョウジとか)
あの作品、名字のお尻に「じ」が付く男性キャラが多いらしい。
さすがは女性向けだな。
(だから、ネ○とか淡○さんとかア○ナとか……男性向けの女性キャラもいますよ! 色んな人のニーズに応えてますってば!)
……なんで、そんなに必死なの?
にしても、なんだかんだ言いつつ、毎日の「積み重ね」で、相当な「高度」にまで登って来ちゃったよ。おそらくは、『地球』最高峰の「エベレスト山」の高さも超えてると思われるよ。
俺自身が、めちゃくちゃな「位置エネルギー」を有してしまっているよ。
この「位置エネルギー」が、「運動エネルギー」に転換されちゃったら、どうなるんだろうな? 下に向けて「フォールダウン」したら、どうなっちゃうんだろう?
(『ダモ○レス・ダウン』? アレを破壊する気ですか?)
聞いたら、『○』には「七人の王権者」がいて、それぞれ色の違う『ダ○クレスの剣』が、空に出現するのだそうだ。『コードギ○ス』のとは、完全に別物らしいけど。
今日は「七日目」だけど……「七人の王権者」って?
(白銀。黄金。赤。青。緑。灰色。無色ですね)
蒸し器? 無色じゃなくて? でも、それだと今度は「無職」に聞こえるか。
『アクセル○ールド』では、「赤。青。黄。緑。紫。白。黒」だったけど……。
(ちなみに、両方の作品で、同じ声優さんが『赤○王』を演じてるの、知ってました?)
え? そんな事はないだろ?
加速世界では、日○里菜さんだよ? 『ネ○ゲの嫁』でもあるけれど。
そんで、『アシン○トリー』は堀○由衣さんだろ? 別人やん。
(『初代』と『二代目』……って、何で知ってるんですか? ア○ナが堀○さんだと)
あの楽曲好きなんだよ。
なお、カオリちゃんが言う「同じ声優さん」は、某・吹奏楽部の「チューバの先輩」も演じていたらしい。聞いて、びっくりしたよ。
◇
八日目――
当ててみせよう。
昨日は、「赤」だ! どうだ?
(すごーい!)
男子が女子に言われたいセリフ第一位かもしれない事を、ミーヨに言われたぜ。
(どうして分ったの?)
愛だよ。愛。
(…………もう、ばか)
確かに、こいつぁ悪くない。
(じゃあ、今日のは?)
青だな。青。
(あ、ちょっと待って。いま穿き替えるから)
……間違えてたらしい。
てか、実は『前世の記憶』持ちのプリムローズさんに何か言われて、「赤パン健康法」を試していたらしい……。
◇
九日目――
(素敵! 立派! たくましい! 巨○!)
……イヤ、ナニソレ?
しかも、最後の「○根」て……。
(『豚もおだてりゃ木に登る』って、あたしの叔母さんが言ってたべさ)
誰が「豚」やねん。どう見ても「猿」やがな。
イヤ、むしろ「豚」ならば、「黒雪○」に可愛がってもらえるのか?
そして「叔母さん」言うけど、あのひとの中身は「おっさん」だぞ? それもきっと、モトネタは昭和のアニメだろ?
(『タイムボカ○・シリーズ』でしょう? リメイクされてたじゃないですか?)
過去に行ったり来たりするんだっけ?
(『絶対魔○戦線バビロニア』。ギル○メッシュだべさ)
ギルガ○ッシュって……「ギルガ○ッシュ・ナイト」の?
これも、その「俺の先輩」から聞いた話だけれども。
(ナイト? 間違ってますよ。召喚されるサーヴァントのクラスは七つです。セイバー。ランサー。ライダー。キャスター。アーチャー。バーサーカー。アサシンです)
戦闘機。爆撃機。無免。椅子。自走砲。○ッツ(※ゲーム)。スピンクス? ……これはアサシンじゃなくて、テロリストか。
(それならば、『神○大戦』だべさ。おっぱいデカいべさ。下乳が凄いのだべさ)
三人とも、話が全然噛み合ってない気がするな。
てか、「おっぱい」だとう? あまつさえ、「下乳」だとう?
……やべ。
ゴメン。二人とも、今すぐ『★伝心☆』切って。
(あ! 『フィロソファー』になる気だ!)
◇
十日目――
酸素が希薄だ。
もう、ふつうの「呼吸」は不可能になってる。
『夜』に寝る時には、前にカオリちゃんが言ってたような「疑似的な冬眠状態」になって寝てるよ。「ヤマネ」みたいに可愛く。
(ヤマネ? 猿でしょう?)
(猿だべさ)
うるさいよ。
でも、目覚めると、胸苦しいような感じがあるよ。
(体内錬成。呼吸器系に、酸素。酸素)
チン! チン!
これで何回だろう? 酸素無いと、■んじゃうよ。
(今日も運ぶよ)
(酸素。酸素)
おい、双子。うるさいよ。なんなんだよ、それ?
(『はた○く細胞』です。ジンさんは観てないんでしたっけ?)
残念ながら、「擬人化」が苦手なので……。
でも、『は○らく魔王さま!』の千○ちゃんが、童顔巨乳なのは知ってるぞ? バーガーショップの制服の胸元が、はち切れんばかりだったぞ? あの子くらい「はち切れんばかり」って表現がピッタリなアニメキャラは、そうはいないぞ?
(童顔巨乳と言ったら、『宇○ちゃんは遊びたい!』の、宇○花ちゃんだべさ。2020年夏アニメだべさ)
……そんな『未来の記憶』は、俺には無いよ。
(母親の名前は、「月」だべさ)
そしたら、祖母は「雪」なのか?
(雪・月・花? 『彼氏彼女の○情』の三姉妹ですか? 一度だけEDに使われた『風邪ひ○た夜』は名曲ですよね)
どこまで行くんだよ、この連想ゲームは。
そんで、カオリちゃんは、「花」の弟の「桐」役の声優さんの名前聞いて驚いてたけれど……。俺は、母親「月」役の声優さんの名前を聞いて、驚いたよ。
良く知る声優さんが、「ヒロイン役」から「お母さん役」に移行していくのって……何とも言えない気持ちになるよ。
それが、「時の流れ」ってやつなんだろうけれども。
◇
十一日目――
(ジンくん、ありがとう)
え? なに突然? まだ、何もしてないぞ?
『宇宙』にもまだ届かずにいて、「黒い線」に、猿みたいにしがみついたまんまだぞ? そして、時折「バナナ」食ってるぞ? プリムローズさんが「モン○ッチみたいやな」とか言ってたそうだけど……ナニソレ? あと、「バナナ」と「お猿」で、色々とアニメネタあるけど、逆に多過ぎるから割愛するぞ!
(この前、『伝説のデカい樹』で、お祈りしたでしょう?)
ああ、うん。
(それで、そのお陰で、わたし……12年前に亡くなった『お母さん』に……会えた)
な、なん……だと?
(あとね。今日のは黒だよ。ひもを引っ張ると、真ん中が開いちゃう)
……だ、台無し。
◇
十二日目――
またまた『お菓子の日』で、「お休み」だ。
訊きたい事があって、悶々としてるのに……。
(まったくもーもー。なんですか?)
繋いでくれたのか。
ミーヨの「お母さん」の事だよ。
(聞いてしまったんですね?)
――ああ、聞いたよ。
12年前の『王都大火』で亡くなった、ミーヨの母親。
その『記憶』を……君が、君に宿る「黒い星」が、持っているんだね?
以前、『ヘビアタマの翼竜』だった時の『記憶』を取り戻した時に、複数の『前世の記憶』に目覚めた……って言ってたもんね? 『王都』の街並みにも、デジャヴを感じるって言ってたもんね?
ね、カオリちゃん?
(ええ。わたし、いま『聖女』じゃないですか? それで、自身の内面に語りかけるような)
どうして……どうして、黙っててくれなかったの?
そんな事を言ったら、ミーヨが、ミーヨが……。
(喜んでましたよ?)
そうなんだよ。喜んでたんだよ。
その「記憶」を持ってるだけで……実は、完全に「別人」なのに……。
(人と人って、見た目がどうとかじゃなく、結局は心と心じゃないですか?)
でも、「中身」は同じなのに、こころんはミッシェルのこと……。
(……何の話をしているんですか?)
まあ、ミーヨと君が、それでいいんなら……もう何も言わないけどさ。
お姉さまは、○巳のこと、見つけ出してくれたし……。
(あ、それはわたしも知ってます)
で、今は……どんな感じ?
記憶の混濁とかは? ドロドロ混ざってるような感覚はないの?
(わたしは、『わたし』ですよ。わたしに宿っている『黒い星』にある、他の人の『記憶』の記録に、アクセスが可能ってだけですね)
そう……なんだ?
『亡霊』みたいに、「別人格」に乗っ取られるような事はないらしい。
(きちんと、ファイリングされたデータになってますから……『アルバム』を見せてもらってる感じかな? 時系列通りに画像データが並んでて、それにテキストデータが付随してる感じですかね)
……へー。
とすると、俺の右目の魔眼『光眼』の「カメラ機能」って……それなのかも。
あ、そうだ! それなら訊いてみたい事がある。
ミーヨのお母さん。
娘さんの名前の、「ミーヨ」って、どこから? 命名由来は?
ひょっとして、「宇○美ヨーコ」?
(宇佐美ヨー○……?)
俺が個人的に好きな「ダイヤさん」の「中の人」が演じていた、某・戦隊ヒーローもののヒロインの名前っス。その作品自体は、観た事がないのだけれど……逆引き的に、ネットで探して見たのだ。
『イエロー』だったそうだ。
ちなみに今日の……イヤ、そういう事では無くて、その、あの。
とにかく、「○佐美ヨーコ」は、おでこが広くて可愛いのだ。
……アニメじゃないけど。特撮で実写だけど。
(うーん、たぶん、違うナリ)
ならば、『昭和元○落語心中』の「み○吉」さん?
縁起でもないよ? でも、あの作品の声優さんの演技。めっちゃすごいよね? あの落語!
(確かに。激しく同意します。素晴らしかったですよね)
他にも「ミヨコ」とか、昭和のアニメにいそうな気もするけれども。
(ジンさん、『はじ○てのチュウ』って覚えます?)
うん。俺の場合は、飼ってた小型犬に飛びつかれて(笑)。
さらに言うと、『ジョジョの○妙な冒険 ダイヤモンドは○けない』の「杉○鈴美」はファーストキスで……。
(いえ、『キテレツ大○科』ってアニメの……ひゃううう!!)
な、どうしたの? カオリちゃん?
(お……『お告げ』です。たにまとまたんんっ、いい……い、『隕石』です)
たにまとまたんん? 『ひ○ねとまそたん』? 違うよね?
イヤ、これって「神様からのメッセージ」だな。天変地異の先触れだ。
てか、『隕石』? 手え、貸そうか?
(……はあ……はあ……凄かった……こんなの……はじめて)
……カ、カオリちゃん?
(平気です! だって、あたくしは、『聖女』なのですから!)
…………。
◇
十三日目――
(――という感じでした)
カオリちゃんから、冷静過ぎるほど冷静な報告を受けた。
例の『★大いなる守護の星々☆』で、対応したらしい。
『巫女選挙』の最中に、『隕石』を包み込んで、軟着陸させた『神聖術法』だ。
この惑星『アアス』の大気圏上層部に、「地上の生物を有害な宇宙線から守るため」に、展開されているという、『守護の星(特大サイズ)』。
それで、地表に被害をもたらすような規模の『隕石』を包み込み、減速させた上で、安全な場所に落とすのだそうだ。……だから、「安全な場所」ってどこなんだよ?
(『地球』で言う、『ポイント・ネモ』みたいなとこだべさ)
ホノカによれば、「宇宙空間で不要になったモノ」を安全に落下させて処分するために、『地球』上にそんな場所が設定されてるらしい。太平洋の南半球側で、すべての陸地から、もっとも遠い場所らしい。「海のど真ん中」ってヤツだろう。
(『美南海』の島々は、元々そうやって出来た『石積みの山』だそうです。『ケルン』とか『ケアン』みたいなものですかね)
『アアス』の、他の海には「◎」とか「◇」とか「△」の陸地があるけれど、『美南海』には無いからな。
あと、「雪玉」タイプの隕石も全部、『美南海』に落とすそうだ。
溶けたら「水」だし、それが蒸発して、雲になって雨になって……「循環」されて、それぞれ四つの海は、同じような水位でバランスが取れてるらしい。
しかし、石積みの山とか……賽の河原みたい。
でも、『鬼灯の○徹』だと、石積みじゃなくて「ジェン○」やってなかった?
(『の○され島』の『お墓』みたいだべさ)
これもまた『コ○ン』の話らしい。第2話だそうだ。
……にしても、あの「陸地」って「石積み」だったのか。
そこを「ヌメヌメスベスベ」たちが這いまわって、天然自然にコンクリ―ションされたんだろうな……。
それはそれとして、実はその『★大いなる守護の星々☆』をベースに、「大気圏突入」用の『魔法』を、新規開発してある。
ただ、実際に使用するのは、まだまだ先……ってゆうか。
もうやだ!
(なんですか? 突然、その反抗的な態度は?)
だって、最近じゃあペースが落ちて、日に「1㎞」も登れてないんだよ?
それを、最低でも「数万㎞」だよ?
絶対に無理だよ。「人力」で登るなんて……。
(ですが、ジンさん。『宇宙』に行くって)
だからもう、「人力」は止める。
もう、「アレ」使う。
(★解除☆)
俺は、とある『魔法』を使用するべく、無敵のバリアー『★不可侵の被膜☆』を、か、解除……すると、こんなにキッツイのか? さ……寒いよう。い……息苦しいよう。
さ、さっと済まそう。
「召喚! ★33式極超音速滑空弾・改っっ☆」
◇
『終末の○ゼッタ』では、「対戦車ライフル」に乗った「魔女(※巨乳)」が、「槍」やら「大型魚雷」を魔法で飛行させて、随伴させるのだけれど……。その「ひめさま(※普通)」は、「圧倒的な物量を前に、貧しい小国が勝利する方法が本当にあるのか……」とか言ってたけれども。
俺は、飛んできた「ハイパーソニック・ミサイル」に飛び乗った。
「★アイハブ・コントロールっ☆」
自身が乗っかった「物体」を、意のままに『★飛行☆』させる新規開発魔法だ。制御下に置いた、という宣言だ。
『軌道エレベータ』の「黒い線」の近くで点火させると、怒られそうな気がするので、すこし距離を置く。
これを『幼○戦記』の「秘匿呼称V-1」みたいに……じゃないか。
俺の「目標」は、『宇宙』だ。
機体を、垂直におっ立てたよ。ナニじゃないよ、ミサイル本体だよ。
発射! イヤ、ナニじゃないよ。ミサイル本体だよ。
(くどい!)
短く怒られた。
「ならば行くぜ! 祈願! 点火っっっ!!」
し――ん。
と言うほど、静かじゃない。風の音がする。
てか、なんで『魔法』の発動に失敗したんだろう?
(設定した「発動句」はそれでした? 違うんじゃありません?)
そうだった。忘れてた。
バイクでストレートを走る時みたいに、ぺったりと伏せた前傾姿勢をとる。てか、ミサイルの胴体に必死にしがみついた。
「★イグニッションっ☆」
ドババババババババ(※ロケット噴射音)――
後方からの「熱」で、尻が熱いっス。
◆
次回。ついに『宇宙』か? ――まる。




