鈴屋さんと、パリピで水着でBBQ!(3)
鈴屋さんの透き通るようなライトブルーの髪は肩口で複雑な結び方をされていて、うなじから首筋へ流れ落ちる清流のようにも見える。
日焼けとは縁遠い白い肌はエルフ特有の美しさで、レーナ1の美少女は今や女神そのものだ。
その女神様が水着姿なのだから、これはもう拝んでもいいレベルである。
ひらひらと揺れる水色の4段フリルトップスに、腰にはほんのり透けた青色の花柄グラデーションパレオを巻いていて、抑えめの露出度ながら実にせくすぃな水着だ。
「よくそんなの作れたな」
俺がまじまじと見つめながら呟くと、鈴屋さんがお腹を隠すように腕を組む。
「似合ってる……かな?」
おぉ……
ちょっと照れながら聞いてくるあたり、女の子って感じがしてとても良い。
たとえこれが演技だとしても、可愛いから許すしかないだろう。
アルフィーには、もっとこういう“恥じらう姿”を勉強しろと言いたい。
「あー君?」
「あぁ、うん。絶妙な透けパレオが、エロかわえぇですよ」
「も、もうちょっとマシな褒め方ないの?」
少し呆れ気味に返される。
正直な感想だったのだが、女神様はお気に召さなかったようだ。
「ふりふりが可愛い。これならナイ胸も誤魔化せるし、メガ胸族に対抗できるな」
「な、なんでそういうこと言うかな!」
鈴屋さんが顔を真赤にして、俺の背中に平手打ちをかましてくる。
瞬間後、ビターンという派手な音とともに電撃のような痛さが背中を迸った。
これは絶対に、きれいな紅葉が出来ただろう。
「イッてぇ! 褒めてんじゃん!」
「ほんとあー君は、そういうとこ、昔から壊滅的にダメだよね」
「昔からってなんだよ。ひでぇな」
「だって、昔からだもん」
プイとそっぽを向いて、口をとがらせる。
しかし、それも込みで可愛い。
「ねぇねぇ、あー君。なんでまた、バーベキューなの?」
「んあ? 今回は俺の思いつきというよりも、南無子の発案だよ」
「南無っち?」
「そうそう。プチめでたいことがあったから、ボーナスだそうだ」
「おめでたい? ボーナス? 南無っちがおめでたいの?」
髪を揺らせながら首をかしげる鈴屋さん。
どうやらマブダチの鈴屋さんでも、聞いていないらしい。
「いや、なんかその辺ふわっとしてる。たまには息抜きもいいんじゃない、だってさ。意味わかんねーよな」
「ふぅん。そっか」
そして妙に納得し始める鈴屋さん。
さすがはマブダチ、思い当たる節があるらしい。
俺にはさっぱりだ。
「ラット・シーで肉と酒が楽しめるって何人かに声はかけたから、それなり集まるかな」
「何人か……ねぇ」
「まぁ〜もてなす必要はないから、俺たちはテキトーに楽しもうぜ」
「俺たち……ねぇ」
若干浮かれ気味な俺とは対照的に、なぜか鈴屋さんはジト目を向けるのだ。




