閑話特別編「鈴屋さんとラジオ的なナニカ ー第四十二回ー」
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麻「ここは本編とは関係ない、ラジオみたいな何か、通称ラジナニです。ここでは本編では語られない知られざる裏話や、本編では触れられなかった話をしています。今回も私、麻宮七夢の部屋からお届けしてまーす」
秋「おぉ、こんないい部屋に住んでんの?」
鈴「あーにぃ、初めてだよね」
秋「なんかいい匂いがする……大人のメス的な……」
麻「あんたのそういうとこ、普通に引くわー」
ラ「アッチに乱歩いるからナ? あんま変なこと言ってたら、殴られるゾ?」
秋「でも乱歩って、寅虎に負けたんだろ?」
ラ「寅虎ニャンはチート級ダ。シメオネもチート級だったケド」
秋「ラフレシアも、寅虎に負けたのか?」
ラ「オレの時はどっちも触れられず、時間切れのドローだったナ」
鈴「すご……」
麻「仮想世界と感覚共有するような変人って、これだから……」
ラ「ホットケ。んで、今日はなんナンダ?」
麻「あぁ、そうそう。今日はちょっと、これまでの話をまとめようかと思うのよ」
鈴「まとめ?」
麻「ええ。仮想世界と現実世界、それぞれの立場が複雑になってきているからね」
秋「俺はあっち行ったり、こっちにもどったりで、すでにキャパオーバーしてますよ」
ラ「アホカゲにも、理解るように頼むゼ」
秋「……(まだ怒ってるのか)」
麻「てわけでぇ、ざっくり相関図、ドーン!」
一同「おぉ〜」
麻「わかるかしら? まず上から説明するわよ。私と鈴屋さんは、セブン・ドリームス・プロジェクトに所属していて、私は開発ディレクター兼プログラム管理者をやっているわ」
秋「サルベージ“チーム”ってことは、他にもいんの?」
麻「もちろん。1チーム十人未満で構成されていて、合計3チームあるわ」
秋「ほー、みんな彩羽みたいなことしてるの?」
鈴「んー、私は特別。あーにぃ専属で、長期ダイブしてたの」
麻「普通はひとりのドリフターに複数人数で近づいて、徐々にシフト制で監視するように移行していくのよ。感覚共有エンジンを使っていないから、長期ダイブはできないの」
秋「あぁ〜。でもさ、彩羽も使ってなかったじゃん。たまぁ〜に、四日間ほど抜けてただけで」
鈴「だから、三ヶ月もリハビリしてたでしょ? あの四日間だって、連続ダイブの限界規定を守るためのログアウトなんだもん」
秋「それは……申し訳ないですん」
麻「セブン・ドリームス・プロジェクトに関わっているスタッフは、他にもたくさんいるわ。でも秘匿事項だからね、誰がどの部署で働いているかも分からないのよ」
秋「なんか大変なんだな。資金とか、どうなってんだよ」
麻「そもそも月旅行に行くようなお金持ちが乗ってたんだから、当事者の家から寄付されてるし、一般の寄付もあるし、統治機構からも出てるわ。まぁそれを面白く思っていないのが、次の項目にあるフラジャイルだったりするわけね」
秋「俺らの血税をそんなことに使うな〜ってこと?」
麻「ま、そんなところね。でも中には乱歩や、あなたみたいなのもいるから、全員が全員ってわけではないわ」
秋「この……電脳世界高度適応者ってのはなんぞ?」
ラ「それは、アキカゲみたいなドリフターのことダナ。デジタルの世界で、精神を順応させやすいカンジダ」
秋「それこそラフレシアのが、そっち系だと思うんだけど」
ラ「オレは天才なだけで、そんなスペシャルは持ってないンダ。電脳世界高度適応者ってのは他にもチラホラ現れるんだが、ここでの項目では、とりあえずアキカゲ、乱歩、ハッチィの三人ダ」
秋「他にはいないのか?」
麻「それも秘匿事項なんだけど……何人かは補足済みで、すでにサルベージチームが張り付いてる。あと何人かは、ドリフトしてて見つからないって感じね」
鈴「私達って、ほんとに話せることが限られてるの。辛いんだからね?」
秋「う……ウス」
ラ「次の項目は、オレダナ。まんまだ。ゲームしてるうちにオレたちの会話や性格、なんならプレイヤーのスキルまで記録されてAIの素にされた奴らダ。寅虎ニャンみたいに、ほとんどのプレイヤーは、そんなことをされていたなんて知らないはずダ」
秋「それが泡沫の夢になって、んで、今回それを呼び出したのが、ラフレシア・ドリフトか」
ラ「アキカゲがドリフトした時のデータを解析して、泡沫の夢に対して擬似的にドリフトを起こしているンダ。まぁ、天才のなせる技ダ♡」
麻「悔しいけど、ほんと、その通りね。ちなみに人の精神をドリフトさせるなんてことは、まだしないこと」
ラ「わーってるッテ」
秋「で、この先は斑鳩だな」
麻「斑鳩も、理解ってる情報をまとめておいたわ」
鈴「図にすると、わかりやすいね」
秋「でもよ、こんな壁見えなかったぜ?」
麻「これは解りやすくしてるだけ。本当は、もっと広いのよ。単純に遠くて見えないだけね」
秋「まじかー。しんどいな、おい」
麻「とにかく斑鳩については、わからないことが多いから慎重になさい」
鈴「あーにぃ、地味なくせに、ここぞで目立つからね」
ラ「んで、すぐに女を増やすんだヨナ」
麻「サイテーね」
鈴「最悪だよ」
ラ「アホカゲ」
秋「……ひでぇんですけど」




