部屋のお片づけ・その後
部屋の瓦礫を片づけ始めて
かなりの時間が経ち
外も薄暗くなってきた頃・・・
「あ~あ~、もう疲れた~!!
メイはこれ以上動けませ~ん!!」
「こうなると思ってたよ・・・」
もうその頃には俺が手伝い始めた時のような
感動的な雰囲気は一切無く
メイは部屋の瓦礫にもたれかかって座り込み
だだをこね始めていた
最初の方はメイが運べないような
大きな瓦礫を俺が運び
ホコリや小さな瓦礫の破片は
メイがまとめて箒で掃いていく
そんな感じで
いい連帯感が生まれてたのに・・・
「最初の方の
あの雰囲気はどこにいったんだ・・・」
「雰囲気なんて知らないよ~」
部屋が大体片づき
メイがサボりがちになってからも
なんとかメイをおだてて片づけさせていたが
そろそろ俺の精神の限界だ
メイを常に気遣いながら
何十キロもある瓦礫を運ぶ力作業をするなんて
俺の脳の許容範囲を軽く超えてる
そんなに器用なことができるなら
そもそも元の世界で
ご近所に恐れられたりしてない・・・
俺の集中力が切れはじめて
作業効率が著しく下がっていた時
俺はこの屋敷に来てから
気になっていたことをこの機会に
瓦礫にもたれかかっているメイに聞いてみた
「なぁ、メイ
聞きたいことがあるんだが」
「な~に?」
「なんでこの屋敷はこんなに静かなんだ?
これだけ広い屋敷なら
もっと人がいてもおかしくないだろ?」
「あぁ、それはね・・・」
天井を見上げてグッタリしていたメイが
俺の質問に顔をこっちに向けてくる
「イズモ君って街の様子見た?」
「あぁ」
「ここで働いてた
研究員や医者のみんなは
メイとニーナ達を残して
全員街の外れにある避難所に行ってるんだよ」
「避難所?」
「街の外れには
この国の貴族達の別荘がたくさんあるからね~
家を失った人達は一時的に
そこに泊めてもらってるんだ」
「貴族達の別荘って・・・」
この世界にも貴族なんて階級があるのか・・・
まぁ、騎士がいるんだから
貴族がいてもおかしくはないか
「じゃあ、なんで
メイ達はここに残ってるんだ?」
「日頃の行いってやつかな・・・」
「?」
そういうとメイは
俺から目をそらして
なぜか哀愁に満ちたような悲しい顔になった
何か深い理由があるのかと思い
メイの次の言葉を待っていると
「要するにメイが避難所で
他の人に迷惑をかけないか不安だったんでしょ」
「・・・」
『不安だったんでしょ』のところで
メイが苦虫をかみつぶしたような顔をする
確かに俺にも避難所の人達を巻き込んで
イタズラをするメイの姿が簡単に想像できた
メイと会って数時間の俺が
これだけ不安になるんだから
普段からメイがどんな奴が
知っている連中なら
不安になって当然だな・・・
思っていたより
しょうもない話で俺が呆れていると
メイがゆっくりと床から立ち上がった
「あ~話してたらお腹空いてきたな~
結局お昼は何も食べれなかったし・・・」
「そうだな・・・」
確かに日も沈んできたし
そろそろ瓦礫の片づけを切りあげて
夕食の準備をするか
昼はご馳走されてしまったからな
夕食ぐらいは作らせてもらおう・・・
「じゃあ、食堂に行ってみるか」
「お~」
そうして俺とメイは
一旦瓦礫の片づけを中断して部屋を出ると
俺が昼食を食べた屋敷の食堂に向かった




