邪魔者の乱入
「ぴゃぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーー!!!!!」
「えっ!!
ご主人様の声!?」
あの後先輩について行くと
たどり着いた部屋に野郎の姿はなかった
まさか【カムイ】の一撃を食らって
生きているなんてことは・・・
先輩は床についた血の跡を
眉をひそめたまま黙って見つめていた
そんな時ご主人様の悲鳴が聞こえてきた
「せっ、先輩!!
この声って!?」
ドゴォォォ!!
「メイィィィーーー!!!!!」
先輩の方に目を向けると
すでにそこには先輩の姿はなく
部屋に空いた先輩の形をした穴と
その穴から先輩の叫び声が聞こえてくる
まったく、あの先輩は・・・
さっきまでのシリアスな空気をぶち壊す
先輩の慌てきった声に
私は深くため息をついた
「なっ、ななな
何でまだ生きてるの!!?」
悲鳴を上げた後
座っていたイスからひっくり返り
涙目で俺を見上げてくるメイ
「まさか幽霊!?
メイを祟るつもりなの!?」
「お前はぁぁぁ!」
今まで体験した痛みや恐怖を考えて
とりあえずここでメイに一発ゲンコツを
食らわせようと俺は
握りしめた拳をメイの頭上に振り上げる
メイがその光景に
目をウルウルと潤ませながら
ぎゅっと体を縮こませる
俺がゲンコツを振り下ろそうとした瞬間
「メイィィィーーーーー!!!!!」
ドバァァァン!!
壁をぶち破りながら
刃物人間が部屋に入ってきた




