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ベット再び



 「うぉぉぉっっっ!!?」



  突然の爆発に巻き込まれた俺は

 とっさに腕で顔をかばい後ろに飛び退く


  それでも爆発の衝撃を受けきれずに

 背中から勢いよく後ろの壁に叩きつけられた


 「がはっっ!!」


  叩きつけられた反動で

 肺の空気が全て吐き出される


 「ゴホッ!!ガハッ!!」


  空気を失った肺が

 酸素を求めて痙攣する


  涙でにじむ視界を

 部屋の入り口に向けると

 誰かが立っているのが見えた



 「あ、あれ?」



  その人物はこっちに近づくと

 俺の顔を覗き込んできた


  声からして少女だろうか?


  焦っているのか少し声がうわずっている




 「だ、大丈夫?」


 「ちょっと!!

 何なの、今の爆発音は!?」




  すると遠くから爆発音を聞いたのか

 さっき別れたはずの

 ソフィーが大慌てで戻ってきた


  すると目の前にいる少女の顔が

 どんどん青ざめていくのが見えた


  その様子を眺めながら


  俺は気絶した




 「ん、うぅぅ・・・」


 「あ・・・意識が戻・・・・!!」

 「・・・って聞い・・・・・・」

 「静かに・・・・謝っ・・・」

 「・・だ・・・・なら・・」

 「・・・っ・・・・・待ちなさ・・・」


  何だ?


  誰かがしゃべっている声が聞こえる


  そうか

 俺は突然起こった

 爆発に巻き込まれて・・・


  そうやって考えているうちに

 体の感覚が戻ってきた

 どうやら俺はベットに寝かされているようだ

 俺はなぜ気絶したのか

 もうろうとした意識の中

 思い出そうとしていると




 ジュゥゥゥーーー




 「熱っっっ!!!!」


  いきなり何か

 とんでもなく熱いものを腕に押し当てられて

 俺はベットから飛び起きる


 「あっ、起きた」


  熱を感じた腕を押さえながら

 声のした方に目を向けると

 小さな少女というか

 小さすぎてもはや幼女と呼んでも

 差し支えないぐらいの女の子を

 ソフィーが羽交い締めにしていた


  幼女は魔界の病室で会った

 セレスと同じような白衣を着ている


 ・・・サイズが違いすぎてダボダボだが


  色素の抜けたような真っ白な髪は

 幼女の腰まで伸びていて

 手入れをしていないのかボサボサだ


  さらに幼女の手には熱で真っ赤になった

 金属バット(?)のようなものが握られている


  もしかしてあれを

 俺の腕に押し当てたのか?


 「ほら~、起きたじゃん」


 「そう言う問題じゃないでしょ!!」


 「それよりさ!!」


  俺が赤くなった腕を撫でていると

 いきなり幼女が

 俺が寝ているベットに身を乗り出して

 俺の腕を掴んできた


 「どうだった?熱かった?痛みはある?」


  俺の腕を掴んだまま

 幼女は次々に俺に質問してくる


 「うおっっっ!!」


  幼女がベットに身を乗り出した勢いで

 金属バット(?)がまた腕に当たりそうになり

 慌てて幼女の手を払いのける


 「きゃっ!!」


  すると俺に手を払われたことに驚いたのか

 小さく悲鳴を上げた後

 ベットの横で目を伏せて黙ってしまう


 「あっ・・・いや、すまん

 別に腕は大丈夫だから、その・・・」


  そして幼女に大人げなかったと

 思い直して謝るが

 こういうときに小さい子供にどう言って

 いいのか分からずにオドオドしていると


 「やっぱりね!!

 思ったとおりだよ!!」


 「え?」


  幼女は顔を上げると

 さっきのことを気にした様子もなく

 むしろ嬉しそうだった


  さらに俺の腕を興味深そうに

 ペタペタ触ってくる


 「すごいよ!!

 じゃあね、ソフィー

 この人連れて帰るから!!」


  そう言って幼女は突然

 俺の手を掴んで引っ張りだした


 「えっ!

 ちょっとメイちゃん!?

 ま、待ちなさい」


  するとソフィーが

 慌ててメイと呼ばれた幼女の手を掴む


  その拍子にメイの手から

 赤くなった金属バットのようなものが床に落ちる

 

 すると




 ジュアッッッーーー!!!!





 石でできた床が一瞬で蒸発した


 

 「は?」 

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