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草原

とりあえず導入部分。ブクマの喜びをしりました

 オーマが目覚めた時、満天の星と真円の月が視界を満たした。

実家より断然きれいだなと見とれていてふと気付く。なぜ外で寝ているんだ。起き上がると草原の真っ只中にいた。


「ここはどこ、私はだれってマジかよ……」

あまりのショックにテンプレートな台詞をひとりごちる。


 彼は直前の記憶を辿る。宝くじで当たった六億円で早速独りで呑みに出掛けた記憶があった。そこで鱈腹飲み食いして……して、それからの記憶がない。

 やらかしたと頭を抱えると同時に、財布と携帯電話を確認する。

「うわ、圏外だし。お札無くなってるし……って会計したからか」

寂しい中身を確認して盗難にあわなかった幸運に感謝する。

そしていぶかしむ、イタズラにしても変じゃあないかと。答えのでない疑問に見切りをつける。


それにしてもここは何処だ。




歩く、歩く。とぼとぼ歩く。







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