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【MOVIE5】シンデレラの魔法

それから俺たちは、メントスで水切りしたり、ビート板に乗ってスライダーサーフィンしたり、メントスコーラ爆弾をかけあったりしまくった。

その時間は、もう食べ物が粗末とかどうでもよくて、ただ、ただ、すげえ楽しかった。


今は、散々遊び倒した区民プールの出口。

「今日の動画、新しいチャンネル作ってアップしませんか?」

と藍那が呟く。

「我はそれでも構わんぞ!」

「あたしも別にいーけど、なんで?」

「ボクらの事務所でコラボ動画とったのって初めてじゃないですか。どうせなら、チーム系のチャンネルも作ったほうがいいかと。」

「まーいいけど、あの部分はカットしといてね」

「分かってますって」

なぜか笑みを浮かべる藍那。

「そ。なら打ち上げするわよ、カニ髪あんた予定ある?」

……打ち上げ?

「特に無いが」

「オッケー、じゃ、行くわよ」

…………。

「俺と真衣は帰る。じゃーな、今日楽しかったぜ。」

「は」

『あんた何言ってんの?』みたいな顔をする間切。

「あんたも来んの。真衣ちゃんもしたいっしょ? 打ち上げ。」

「わーい! したいのです~」

「……俺には予定とか聞かないの?」

「あんたが来んのは確定だから」

……なにそれ、ダジャレ?

丁度いいや。はっきりさせとこ、今ここで。

しとかなきゃ、後味悪くなりそうだ。

「分かった……行く。行くけど、その前に片付けときたいことがある。」

原因が分からないから、何とも言えない曇り空な気持ちだ。

「その……さ。こないだはごめん。」

「ごめんって……何が」

「何かこないだすごい怒ってたじゃん。だから、謝っとこうと思って」

「それ、何であたしが怒ってるか分かってんの?」

「いや、分かんねーけど」

「……なら許さない、絶対」

へ?

「許してないのに、どうして俺を打ち上げに呼ぶんだ」


「あたしは……あんたのしたこと許してないし、あんたが何で悪いか解るまでは絶対許せないと思う。」

「けど、それ以上に居てほしいって、そう思うから。」

「だから……来ていい。ていうか、来て。来ないと許さないから」


意味分かんないけど、実質強制ってことはよく分かる。

「わーったよ、行く行く」

……雲は晴れないまま、打ち上げに行くことになった。



例のビルに入り、パーティールームとやらに向かって歩く俺たち。

「マーキュリー、やっと始動ですね」

と藍那が。

「そーね。カニ髪、あんた足引っ張んないでよ?」

「それはこっちの台詞だ! こものが。」

―バチバチー

「バチバチってるとこ悪いんだけど、マーキュリーって間切んちの会社のことじゃ無かった?」

なんで今、その名称が出てくるんだ。

「んち、じゃなくてあたしの、あたしたちの会社だから」

「……意味分かんねえ」

分からないんじゃなくて分かりたくなくて、受け入れにくいことだったから問うてしまった。

「間切んちじゃなくて……間切の会社だってこと」

「それは……俺が知ってる間切の、こもものってことでいいんだよな?」

「こっ、こももっ!?」

頬を真っ赤にして、口をパクパクさせる間切。

「ばかっ」

<ポン>

小パンチにも満たないすっごく弱い拳をもらった。

……下の名前で呼んだのが気に触ったのかな。

「悪い。確認の為とはいえ、馴れ馴れしかったよな。」

「……良いよ。呼んでも。あ、あんたが呼びたいなら」

「いや、別に呼びたくねーし。」

「は……?」

赤らいでいた間切の頬が冷たい白に戻った、

<ゴッ>

今度のは思いっきしの腹パン。

「いきなり何キレてんだ、訳わかんねえよ!」

「あんたは! 下で呼ばれることに何も感じないわけ!?」

妹の真衣はともかく、俺は藍那やキヌエにも下で呼ばれるけど気に触ったりしないし、むしろ呼んでくれるのが嬉しい。

……まさか。

「お前、下で呼んでほしいの?」

また間切の頬が真っ赤に染まった。

「……ん、んなわけ無いじゃない!」

<ドッ>

超火力の正拳突きをもらった。


訳分かんねーよ!

今までは俺がセクハラっぽいことしてしまったこともあったけど、何なんだこれは。

マシンガン暴君ギャル改め情緒不安定暴力ギャルにしたほうが良さそうだな。

「にーに、人の気持ちわかんなすぎ」

……俺が悪いやつみたいになってるのはなんでだ。

まぁいい、話を戻そう。

間切に聞いてもキレられそうだし、適任なのは……

「あのさ藍那、マーキュリーってのは間切の、間切こm―じゃなくて、今ここにいる間切の会社なのか?」

「はい。マーキュリーは、もも様がつくったユーチューバーの事務所なんです。」

「事務所!? ユーチューバーの!?」

芸能人かよ。

「とは言っても、何もかもボクに丸投げされてるんですけどね。」

確かに、間切はそういうのしなさそうな感じする。

「それは言わなくていいの!」

「この丸投こももが」

「あんただって何もしてないでしょーが!」

―バチバチー


パーティールームに着いてしばらくすると、藍那

打ち上げ、とは名ばかりの晩餐だった。

「「「「「ごちそうさま」」」」」」

「じゃ、真衣。帰ろーぜ。」

「えっ、折角だし泊まってったら?」

と、間切が言う。

「真衣は良いけど。男女一つ屋根の下ってのは色々問題が……」

「な、何勘違いしてんの? あんたは隣の別館に隔離するし。」

……隔離。何かちょっとひどっ。

「はいこれ。部屋の鍵。」

――ポイッ

――がしっ

「じゃ、あたしたち露天風呂行くけど基本、トイレとか以外はこっちの館来ないでね」

「えっ、俺も露天風呂入りたいんだけど……。」

「それは禁忌で、パンドラの箱なんだ! いいな!?」

と、キヌエが強く言った。

「……なんで?」

「シンデレラの魔法が解けちゃうからですよ」

魔法……?

「覗きに来ないでよ、バカ」

俺は目をつぶって頬杖をついた。

「覗きに行きたくなるような身体してねーだろ」

「は?」

「思い上がってんじゃねe――――」

<ゴッ>

「今のは本気でムカついた。さ、みんな行こ。」

作者P S.俺ガ○ルのパクリなせいでこももに全然共感出来ない…マジでこももじゃなくてこものな件。ポイっ、がしっとか描写適当すぎて草。伝わっていたら幸いです。

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