旅へ向けて
この作品は作者のモチベーションによって投稿頻度が変わります。ご了承ください。
せっかく旅に出ると決めたのだから準備が必要、そう思って朝飯も食べずに荷物をまとめ始めるアンディ。傍から見ればきっと家出にも見えそうだ、なんせいきなりなのだから。
「アンディー……朝飯〜……」
ラクトが切ない声で呼び掛けアンディはようやくまだ食事も取ってないことを思いだした___。
「へ〜それで旅に出るのか〜!」とラクト。
「ああ、今日飯食ったら行く。」そう言うと
「そうかそうか、まあ俺は応援……できるかああああああ!!!!」
ああ、出た。ノリツッコミだ。
「いきなり過ぎるだろ!もっと計画持てよ!大体まともな当てもないのに『旅に出ますぅー』って誰が許すもんか!死にに行くんか我ぇ!?マジで外どれだけ危険かわかる!?箱入りぼっちゃんが!ヤバいんだよ!?スライムとかでも十分大怪我することあるんだよ!?お前どこ行くの!?勇者軍って馬鹿か!?ほんとに死にに行く気かよ!?まじでお前落ち着け…」
「落ち着くのはお前だろ。」
とりあえず冷静にそう言っておこう。
「なんでそんな落ち着いてんだよお前!ねぇ旅に出るのがどれだけのことか……」
落ち着いているのにこれは理不尽だ。
「俺は認めない!俺は認めないぞ!?」
娘が彼氏連れてきた時の父親じゃねぇか。
「いや、わかったから。明日にする。」
「そういう問題じゃねえわ!なんだよ!お前の言ってることは娘が彼氏連れて来てダメだったら『明日にするね』って言うんか!?無理だろ明日でもそんなん!?娘は宝だろ!普通!時間があっても無理なことだよ!」
……俺と同じ例えを使ってくるか。過保護が。
「いやでも俺は旅に出たい。」
「え…出たい…?あ、、あの、アンディが…」
ん?なんだか腹立たしい方に聞こえるな。
「あのなんでも面倒くさがる筋金入りの……アンディが……」
……こいつが純粋すぎて悪意のないじゃなきゃ殴ってるな、これ。
「アンディ……そこまで言うなら止めねぇ…でも…死なないでくれよ…」
チョロ過ぎだろこの人。ぜったいよく分からん壺買わされんぞ気を付けろよ。
「ああ、わかったから。死なねぇよ。」と言って荷物をまたまとめ始める。
「なあ」とラクトが言い、アンディが「なんだ?」と聞く。
「俺も決めたぞ」というラクト。
「何をだよ。」と聞いてみれば……
「俺も一緒に行く!!!!!!!!」
「……」もうなんなんだこの人という目を向けそれからため息を吐き、
「あんたは昔から変わらねぇな…自由なもんだ。」とアンディは呆れ気味にいった。
「それが俺のアイデンティティ。」と自慢げに言うものなのでつい「プっ」と笑ってしまった。
___そんなこんなでグダグダとし過ぎた旅が始まる。
二話を読んでくださり誠にありがとうございます!チキンです。私的にはこの先の展開を書きたいですがなかなか気力が出ません...ぜひ感想などよろしくお願いいたします。