表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
世界一可愛い私、夫と娘に逃げられちゃった!  作者: 月見里ゆずる
9章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

95/153

14

 今きたメッセージを見て反省してなさに、スタッフの人に送りつけようかと思った。


 うちの母はこれだけ頭おかしいんですよと。


 真っ先に父に送りつけたけど、まだ返事はない。


 これからどうあの人がどうやって生きていくんだろうか。


 再婚相手の家のお金を使い込んでるし、転売疑惑もあるから、どのみち働かないといけないんだろう。


 あの人のことだから、働く気はなく、また誰かに寄生して借金や悪行をなかったことにするつもりだろう。

 以前働いていた時も勤務態度や人間関係でトラブル起こしてたし、根本的に働くの向いてないタイプなんだと思う。


 自分がやるではなく、やって貰ったり、ちやほやして貰うのが当たり前で育ったから。


 最初のうちはいいかもしれないが、結局あの人の性格にうんざりして、匙をなげたくなる気持ちは非常に分かる。

 家でもそうだから。


 父があの人を働かせなかったのは、結婚時の約束もあるが、働いたら働いたでトラブルを起こす可能性があることを分かっていたからかもしれない。

 それともあの人がわざと勤務態度悪くして、早々にクビになって、父に慰謝料の支払いを肩代わりさせるつもりだったのも考えられる。

 しかし父は甘やかすことなく、自分で働けとせっついた。


 その結果がパパ活に至る訳で。


 あの人は何でもかんでも他人に寄生して、自分でなにかやり遂げるということをしないし、そういう考えがそもそもない。


 子供の頃から祖母にお姫様のような扱いをされて、たまたま顔がよかったから、調子に乗って、あのような威張り腐った性格が出来たのだと思う。


 他人の立場なんて知らない、自分が大事みたいな。


 ある意味祖母があの人の性格を作り上げた元凶みたいなものだ。

 だから祖母のことも大嫌いだ。


 2人が話している姿を見ていると本当に似たもの親子感がある。叔父や叔母と違う雰囲気。


 祖母はあの人のように露骨な態度は取らないものの、徐々にメンタルが削られていく感じ。

 共通しているのは、自分が自分がでマウント取りたがるところ。


 祖母も自分に似ているあの人を優遇して、あまやかし続けた結果が、あの自己中で人を不愉快にさせ、中身のない薄っぺらい人間のできあがり。

 

 元々そんなに好きじゃないし、どっちかというと父方の祖母の方が好きだ。


 祖母はあの人と父が離婚してから全然会っていない。会いたいという感情もない。


 父や依田家をバカにし、あの人と一緒に引っかき回した共犯者だ。あの人共々疫病神だ。


 今どっかの老人ホームにいるらしいが、すすんで面会に行こうなんて全然思わない。


 私のいとこたちも面会に行ってないらしい。


 いとこ達には全然会ってないけど、望海おばさんからそう聞いた。


 叔父が色々手続きだ面会に行ってるらしい。


 叔母は元々あの人と祖母と確執があるし、片手で数えるほどしか顔を合わせたことがない。


 よっぽどあの人のことが嫌いなのか、私にも冷たいというか、よそよそしい。


 当然面会に行ってないと思う。


 祖母にとって、孫に好かれず面会に来ないのが一番のダメージであり、因果応報の一つだと思う。


 若かりし頃から色々やらかしてはトラブル起こしてたらしいので。


 老後というのは、その人の元気な頃のツケが回ってくる。

 だからあの人がもし施設のお世話になるレベルになったら、思いっきり可愛がってやろうかと思ってる。

 

 テレビのインタビューでそう宣言したんだから。

 

 時間が経ってもあの人からのメッセージが続く。

 通話の表示が出てきた。

 いっそのこと野次馬根性で話を聞いてみようか。


 陽鞠の心の中によこしまな感情が口角に現れた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ