謁見
ギルドを出たニブルたちは、バルドと共に王宮に向かうことになった。王都の中心にそびえ立つ壮麗な王宮に到着すると、護衛兵たちが威厳を持って彼らを迎え入れた。
王宮の広間に通されると、金色の装飾が施された重厚な扉の向こうで、国王が待っていた。彼の前には高貴な衣装を纏った大臣たちも立っており、その場の緊張感が一層高まった。
「よく来た、冒険者たち。」国王が低い声で言った。彼の顔には深刻な表情が浮かんでいる。「お前たちに託したい任務がある。今回の任務は、我が国の存亡に関わる、極めて重要なものだ。」
ニブルたちが一礼すると、国王は手を挙げ、静かに語り始めた。
「最近、王国の東部で異常な現象が起きている。スライムが突然、凶暴化し、異常な数で出現しているのだ。」国王はため息をつきながら続けた。「それだけではない。これらのスライムは、単なる魔物ではない。調査の結果、これらは魔王軍の仕業であることが分かった。」
その言葉に、バルドの顔が一瞬で引き締まった。「魔王軍…」
「そうだ。」国王が頷く。「魔王軍の幹部である『パンデミックスライム』が、この地に現れ、スライムの軍団を指揮しているらしい。彼の目的は、我が王国の領土を侵略すること。そして、最終的には世界樹を手に入れ、世界のバランスを崩すことだ。」
「世界樹…」シルフィーがつぶやく。エルフの血が騒ぐような、深刻な言葉だった。
「その通りだ。世界樹は、この世界のエネルギーバランスを支えている。もし、それが壊されれば、世界全体が崩壊してしまう。」国王の声には、確かな重みがこもっていた。「パンデミックスライムはその世界樹を目指している。そして、彼が操るスライムの軍団が、我が国の東部を壊滅的に侵略している。」
バルドが静かに口を開く。「そのために、我々が必要なのか?」
「その通りだ。」国王が答える。「君たちの実力を信じている。パンデミックスライムを討ち、スライム軍を撃退してほしい。だが、気をつけてほしい。パンデミックスライムは、ただのスライムではない。病気を撒き散らす能力を持ち、彼の軍団も異常に強力だ。お前たちの力だけでは、容易に倒せる相手ではないだろう。」
ニブルは覚悟を決めた。「我々は、最前線で戦う覚悟だ。」
「分かった。」国王が静かに頷く。「任務は極めて危険だ。だが、お前たちなら、きっと成し遂げられるだろう。全力でサポートを提供する。我が王国のため、世界のために戦ってほしい。」
その後、国王は目を細め、重要な情報を続けた。
「パンデミックスライムの拠点は、王国の東部にある『疫病の森』だと推測されている。だが、その場所に行くには、まずその森の中にいる『サンクションスライム』を倒さなければならない。サンクションスライムは、パンデミックスライムの軍団の司令塔のような存在であり、彼を討たなければ、疫病の森を抜けることはできない。」
「分かった。」バルドが力強く答える。「サンクションスライムを討伐し、パンデミックスライムを追い詰める。」
「そして、最終的にはパンデミックスライムを討ち、王国を救うのだ。」国王は再度、ニブルたちを見つめた。「私たち王国の命運が、君たちに託されている。」
ニブルは、その言葉をしっかりと胸に刻み込み、覚悟を決めた。




