遭遇
ついに、俺はスライムと遭遇した。
森の中で別のクエストをしていた時、ふと立ち寄った村の宿で、スライムの目撃情報を聞いた。急いで駆けつけると、そこには確かにスライムがいた。青い体が、森の中でひときわ目立っている。
それは、俺が復讐を誓ったあの魔物とは違うかもしれないが、確かにスライムという種族の一部だ。これが俺の最初のスライムとの戦いだ。だが、あの日の復讐の炎を胸に、俺は迷うことなく戦いを挑んだ。
戦いが始まった。スライムの動きは、まさに変幻自在だった。普通の物理攻撃はまったく通じない。俺の剣がスライムに当たると、衝撃が吸収され、体が変形してすり抜けてしまう。まるで、硬い岩を叩いても水のように形を変えて逃げてしまうかのようだ。それでも俺は諦めずに戦い続けた。だが、気づいた。どうやら物理的な攻撃は意味がない。
その時、ひらめいたのは魔法の力だ。
俺の使える魔法は「氷」。氷の力を駆使し、スライムに向けて魔法を放つ。しかし、魔法がスライムに当たる前に、スライムの体の周りに魔法陣が現れ、強力なバリアとなって防がれてしまう。
「なるほど…」
そのバリアは、魔力を吸収するように見える。だが、俺は引き下がらない。魔法を強め、氷の力を最大限に発揮させた。魔力を込め、最高火力の氷を放つと、バリアがギリギリと音を立てて割れた。
その瞬間、スライムの体にダメージが入った。氷の魔法がその体に突き刺さり、スライムの体は一瞬にして凍りついた。
「これだ…!」
俺は迷うことなく、手にした鉄の剣でスライムを切りつけた。その一振りで凍ったスライムの体が粉々に砕け、内部の構造が見えた。スライムの中には細胞のような核のようなものがあり、それを破壊することで、スライムの本体が完全に消滅することを俺は確信していた。
剣をその核に突き刺すと、スライムの体はアメーバのように崩れ落ち、瞬く間に蒸発して消えていった。
「倒した…」
手にした剣を下ろし、俺は深く息をついた。まさか本当に倒せるとは思っていなかったが、この戦いでやっと一つの成果を得た。これがS級モンスターとの初めての戦闘だった。
その瞬間、俺の中で確信が生まれた。この先、もっと強い敵と戦う覚悟ができたのだ。そして、あのスライムが背負っていた謎が、次第に明らかになっていくのだろうと感じた。だが、それもこれからだ。
今はただ、勝利を噛み締めるだけだった。




