序章
秩序とは、
法により作り出された人工の平等。
人を殺してはしまったら、それを償わなくてはいけない。
「らしいのだけど、竹君。」
「本名で呼ばないでください。コードネームあるんで。」
「…………コードネーム?」
「忘れたんですか!?」
俺は、相当疲れていた。
目の前のことお馬鹿さんもとい、上司でもあるコードネーム〖カナリア〗さんは、何故その地位に上り詰めることがで来たのか分からないほどはっきり言って仕事が出来ない。
いや、百歩譲って仕事は出来ているとしよう。
書類仕事はズタボロだけど、現場では役に立つ。
書類なんて、誰でも出来るから、現場に立てる存在がどれだけ貴重かは分かっている。
分かっているが………
なんだこのオフの時の隠しきれないアホ加減。
「お、憶えてるわよ……あっと………お、もしかしてたけし……」
「違います。」
「たけしじゃないとなると……さとし……!」
「違います。」
「あちゃー。違ったか!」
自分、この人のこと殴り殺しても良いと思います。
返り討ちに遭うだろうけど。
腕っ節だけは強い。
「で、ホントはなんなの?」
「諦めたんですね。」
「時には諦めも肝心よ!」
そんな胸張って言われても……
「で、お名前は?」
「………はあ、イカルです。」
「イカル?ずっと怒ってそうな名前。」
「怒りますよ。」
どうにも、この上司は他人を怒らせることが上手らしい。
まあ、そんな彼女の扱いにも、最近慣れてきている自分がいるのですが。
それはそうと
「カナリアさん。仕事ですよ。」
「え~?もうそんな時間?まだ1時間休憩に入ってから1時間しかたってないよ?」
「1時間たったから終わりなんです。」
「………ほんまや!」
こんなお馬鹿な彼女の、唯一輝けるお仕事をサポートするのが自分の仕事です。
世間様に自慢できる仕事じゃないけれど、
精一杯頑張る彼女を一番近くで見守るのが僕の仕事です。
彼女とペアを組んでもう二年。
未だに名前は覚えられていないけど………
***
急にこんにちは。まりりあでーす。
兄弟の方終わってないのにこんなの初めて大丈夫かと思いますが、これはあれです、息抜きです。
ちょっと向こうが進まないので、息抜きです。
もしよかったらお付き合いください!
では、また次回。