98話 海へ出る覚悟
僕達は、海岸に行き海賊たちの船を見つけた。僕達の姿を見ると、海へと逃げて行った。
それにしても、こんな所まで海賊が攻撃してくるとは……。これでは、安心して暮らすこともできそうにない。
「あの、ありがとうございました」
感謝する羊飼いの女性。
「いや、無事で良かった。それにしても、まさかこんな所にまで海賊が来るとは……」
僕はそう言った。
「北の方はもっと酷いみたいです。国もあまり何もしてくれないって……」
そう言う女性。
国が頼りにされてないのはまずいだろう、と思う。
「そんなことではいけませんね……。僕も議会に訴えてみます」
僕は言った。
「そうですか……。頑張ってくださいね」
女性はそう言った。
僕達は帰路についた。
「いやー、それにしても、見事な勝利だね! 先生!」
そういうオーラフ君。
「まあね。被害が拡大しなかったのは良かった」
僕は言った。
「しかし、こんな所に海賊が来るようでは、国家の威信にかかわりますね」
ヤコポは言った。
「確かに、これじゃあファーランドが役立たずの国って思われそう」
そういうアネタ。
「そうだね……。僕達も本格的に、海に出る必要があるようだ」
僕はそう言った。