94/146
94話 腕力試験
弓矢の試験は終了し、次は腕力の試験だ。
鉄の重りを用意した。これを持ち上げてもらう。
「無理はしないでね」
僕はそう言った。
そんなわけで皆に重りを持ってもらったわけだが、当然ながらみんな苦戦していた。今回、上位に入ったメンバーは、頭脳派や器用な者が多い。単純な腕力では劣る者が多かった。
「うぐ……、もう無理……」
特に苦戦していたのはノームのエドウィン君だった。小さい重りも持てず、諦めている。もっとも、女性陣は全体的に苦戦しているし、なかなか難しい試験だったようだ。
「ふん!」
そんな中、活躍を見せたのは、リザードマンのディアナさんと、龍人のミトロファだった。相当な重りを持ち上げている。
「大したものだね、ディアナさん、ミトロファ」
僕はそう言った。二人は喜んでくれたようだ。
「よっと」
そんな中、ひょい、と重りを全部余裕で持ち上げた一人が居た。トロルのリュボフさんだ。彼女も女性らしい。トロル族は別格の腕力を誇る。みんなさすがに驚いていた。
「リュボフさん、やりますね。あなたが一番腕力があるようだ」
僕はそう言った。
「これぐらいなら、どうってことはないよ」
そう言って彼女は、どさり、と重りを落とした。




