9話 別れ
僕は冒険者ギルドへと向かった。ソフィーとツィルさんを探す。
ツィルさんが居た。
「よう小僧。どうかしたか?」
ツィルさんがそう聞いた。
「実は、旅に出ようと思いまして」
僕はそう言った。
「ほう? そうなのか。どこへ?」
そう聞くツィルさん。
「とりあえず、西のベルクランドへ向かおうと思ってます。でも、世界中を旅しようと思ってるんですよ。良かったら、ツィルさんも一緒に行きませんか?」
僕は聞いた。
「唐突だな。一体どういうことだ?」
訝しがるツィルさん。
「実は、僕の師匠がエリクサーの生成を頼まれてるようで、僕に任されたんです。色んな所に行って、色んな素材を集めなければならないんです」
そう言う僕。
「ふん、俺には関係ないね。俺はここでしばらく稼ぐと決めたんだ。悪いが他を当たってくれ」
そう言うツィルさん。
「そうですか……、すいません」
謝る僕。
しばらくすると、ソフィーちゃんがやってきた。どうすべきか、悩む。ツィルさんに断られちゃったしなあ……。
「どうしたの? フェイ君」
そう聞くソフィーちゃん。
「実は、旅に出ることにしたんだ。西のベルクランドへ行かなければならない。ソフィーちゃん、僕についてきてくれないかな」
そんなことを言う僕。
「いや、そんなこと急に言われても。何で行くの?」
そう聞くソフィーちゃん。
「師匠から素材の採集を頼まれてね。でも僕も、いずれは旅に出ないといけない身なんだ。いつまでもここに居るわけにはいかないんだ」
僕はそう言った。
「そっか。でも悪いけど、私はついていけないよ。ごめんね」
そういうソフィーちゃん。
「う、そうか……」
結局ダメだった。
結局一人旅になってしまう僕。これは悲しい。でもまあ、仕方ないか……。
僕は馬屋で馬を買った。高かったけど、割と良い馬が買えたようだ。ソフィーちゃん、とでも名付けてやろうか。でもそれもまあ、駄目かな……。
そんなことを考えながら、僕は街の外に差し掛かった。朝の爽やかな空気の中、寂しさが募る。
僕は馬に荷物を載せた。大荷物なので馬には負担だけど仕方ない。のんびりと歩いてもらう。