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不遇の錬金術師  作者: 秀一
第四章 魔族の国 グランテイル帝国編
83/146

83話 話終わって


 師匠の話は衝撃的だった。色んな意味で。

 

 誰もしばらく語ろうとはしなかった。

 

 しかし、ドロテアが口を開いた。

 

「酷い話だね。アルパにせよベルクランドにせよ、狂ってるとしか思えないよ」

 ドロテアはそう言った。怒りを感じているようだ。

「そうだな……」

 アドリアンさんも同意した。

 

「大変じゃったな、ブランカ。世を発展させるのは難しいが、過ちに気付くのはもっと難しい。お前は良くやったわ」

 そういうシルヴィアさん。

「そう言っていただけると心が休まりますが、……、しかし、私も不肖の弟子で申し訳ない」

 ブランカ師匠はそう言った。


「ブランカさんに恨みはありませんわ。ただ、あのドワーフたちは許せません。必ず殺してやります」

 そういうヴァンダちゃん。深い恨みを抱いているようだ。

 

「そんなことがあったとはね……。アルパ王国もだけど、ベルクランド王国も、いずれはこちらに攻撃してくるかもしれないな」

 僕はそう言った。

「ありえますな。もっとも、ファーランドはベルクランド王国とは国境を接してはいませんが、コーネリアとは接していますし。以前コーネリアと戦争をしたこともありましたしな」

 レフさんはそう言った。

 

「それにしても……、ふふ、お前もそんな事を言うとは、まるでファーランドの元首みたいだな」

 そう言うブランカ師匠。

「そういうわけじゃないですが……。でも議員ではありますし、この国の将来も気にはなりますね」

 僕は言った。

 

「フェイ殿には、この国の将来を背負う方になっていただきたいと思っていますぞ」

 そんな事を言うレフさん。

「良いじゃないですか! 背負ってくださいよフェイさん!」

 そういうアーダちゃん。

「ええ……」

 さすがにそれは荷が重いような……。

 

「それで、これからどうするんだ? このままこの国が滅びて行くのを眺めるのは嫌だぞ」

 そういうシルヴィアさん。

「フェイ殿には軍事学校の設立をお願いしているのですよ。せっかくですから、ブランカ殿もシルヴィア様も協力していただけませんかな」

 レフさんが言った。

 

「軍事学校か。そりゃいいな。私に役に立てるなら、いくらでもこき使ってくれ、フェイ」

 そういうブランカ師匠。

「とんでもない。僕なんてまだまだですよ」

 僕は言った。

「謙遜するな。大したものだと思うがな。ワシも色々教えてやったしな」

 そういうシルヴィアさん。

「師匠も色々フェイを教えてくださったんですか。珍しいですね」

 ブランカ師匠はそう言った。

「物覚えは良いと思うぞ。まあ、まだまだこれからじゃがな。フェイ、もっともっと学んで、良い錬金術師になるのだ」

 そういうシルヴィアさん。

「……微力を尽くします」

 僕はそう言った。

 


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