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不遇の錬金術師  作者: 秀一
第四章 魔族の国 グランテイル帝国編
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69話 グランテイル城


 しばらくすると、テレサちゃんが大量のタオルを持ってきた。それらをそこいらじゅうに投げ捨て、光り輝くとまた少女に戻った。

 

「どーだまおうさま! たくさんタオルをもってきたのだー!」

 そういうテレサちゃん。

「ああ、ありがとう。せっかくだし、城まで全員乗せて行ってくれないか」

 そういう魔王様。

「おやすいごよーなのだー!」

 テレサちゃんはそう言うと、またドラゴンの姿になった。白い鱗が輝いている。

 

 竜の姿は優美で、気品すら感じられる。……まあ、そんなに頭は良くなさそうだけど。僕達は全員彼女の背に乗った。そのまま竜は空を飛び、城へと向かった。

 

 バルコニーから、一人ずつ降りて行った。僕、ドロテア、アドリアンさん、アーダちゃん、そして魔王様。龍はまた少女へと戻った。

 

「ありがとう、テレサ。お菓子を食べても良いぞ」

 そういう魔王様。

「わーい!」

 喜んでテレサちゃんは駆けて行った。

 

「ここが本拠地なのですか?」

 僕は辺りを見回して聞いた。壁の模様も、置いてある美術品らしきものも、珍しい意匠の物が多く、アルパ大陸のものとはやはり大きく違う。

「ここはグランテイル城。まあ、本拠地ではあるな。最近では、海賊の攻撃が酷くて、防御を強めているのだ」

 魔王様がそう言った。

 

「アルパの攻撃ってそんなに激しいの?」

 ドロテアが聞いた。

「激しいというか、多いんですよね。夜に襲ってくることもあるし……。心が休まらないですよ」

 アーダちゃんが言った。

 

「僕は一応、アルパの生まれなんですが……。そんなことになっていたんですか」

 僕は言った。

「最近のアルパは、民衆には重税を強いているようだし、住みづらくなっているようだ。君も気を付け給え」

 魔王様はそう言った。

 

「それにしても皆様、ご苦労様でした。暖かい料理が出来ていますので、食堂で食べて行ってください」

 そう言うアーダちゃん。

「わーい、いこいこ!」

 ドロテアはそう言った。

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