5話 パーティー結成
「もうやだー」
そんなことを言うソフィーちゃん。
ここは冒険者ギルド。……の、隅っこのほう。革の鎧を着たソフィーちゃんがうなだれていた。
「どうしたの?」
僕は聞いた。
「聞いてよフェイ君! みんな人使い荒いし、全然分け前もくれないんだよ! 『盗賊なんぞそんなもん』みたいな感じでさ! あーむかつく! むかつく!」
そういうソフィーちゃん。苦労してるんだなあ……。
「まあ気持ちはわからないでもないけどね。でもパーティーに入れてさえくれない僕よりはマシだと思うけど……」
正直に言う僕。
「うん。まあね……。あー、この際フェイ君と組もうかな、私」
そういうソフィーちゃん。
「気持ちは有り難いけど、僕では役に立てないと思うよ……」
情けないけど多分本当に役に立たない。
「よう小僧。まだそんなとこでグダグダしてんのか」
やってきたのはあのドワーフさんだ。僕を見て笑っている。
「こんにちは。剣の調子はどうですか?」
僕は聞いた。
「上々だぜ。お前、鍛冶屋になった方が良いんじゃねえか?」
そういうドワーフさん。機嫌も良さそうだ。
「フェイ君。このドワーフさんは?」
そう聞くソフィーちゃん。
「ああ、剣を作ったんだよ。ええと……、失礼ですが、お名前は?」
考えてみると、名前を聞いてなかった。
「ツィルってんだ。テメエはフェイで良いのか?」
そう聞くツィルさん。
「ツィルさんでしたか。ええ、僕はフェイです。彼女はソフィーちゃんです」
僕は言った。
「ソフィーです。よろしく。ツィルさんは冒険者なんですか?」
ソフィーちゃんは聞いた。
「もちろんだ。お前は違うのか?」
そう聞くツィルさん。
「いや、私も冒険者ですけどね。盗賊だから、扱いが悪くて……」
そういうソフィーちゃん。
「盗賊も大事だと思うがな。何なら、俺と組まねえか。ちょうど厄介なダンジョンを攻略しようと思っててな」
そういうツィルさん。
「え、良いんですか!? 是非是非!」
喜ぶソフィーちゃん。
「良かったね、ソフィーちゃん」
そう言う僕。
「ていうかテメエも来いよ。こんな所にいたら暇だろ」
そういうツィルさん。
「良いんですか? 足手纏いなのでは……」
そう言う僕。
「そうとは限らんだろ。ポーションぐらい作れないのかよ?」
そういうツィルさん。
「ポーションなら作れますよ。得意なんで」
僕は言った。
「じゃあ作れよ。心配しなくても、モンスターは俺に任せておけばいいさ。いつも一人で戦ってるしな。あ、でもテメエらを守ったりはしねえから、自分の身は自分で守れよ。死んでも知らんぞ」
そういうツィルさん。
「わかりました」
僕はそう答えた。