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不遇の錬金術師  作者: 秀一
第二章 湖の国 コーネリア王国編
33/146

33話 逆転


 僕達が城塞を復旧したことで、戦局は逆転した。

 

 何しろ、こちらは補給がやりたい放題なのに、敵は完全に補給切れだ。龍人族は食料の消費が激しい。持たないだろう。

 

 さすがに事態の重さに気づいたらしく、敵は陣を引き払い、こちらに襲い掛かってきた。だが城塞は完全に修復され、更に僕の指示で強化されていた。

 

「放て!」

 僕の命で、矢が放たれる。次々と面白いように命中し、敵は絶命していく。いくら龍人族が強いと言っても、弓矢をまともに食らえば死ぬ。

 

 敵は後退し、コーネリア領内に取り残されてしまった。姫様達も出陣し、敵を追い詰めていく。

 

 僕達は城塞を出て、敵を包囲した。敵は森の中に追い詰められ、その数を減らしていく。

 

 残る敵は僅か。その時、敵の将軍が叫んだ。

 

「我こそは龍人の王族、アドリアン伯爵なるぞ。人間よ、我と戦え!」

 叫ぶ敵。

 

 しかし決闘に応じようとする者は居ない。僕だと絶対死ぬし。

 

「降伏せよ! 命までは取らない!」

 僕は叫んで言ってみた。

 

 敵は悩んでいるようだ。しかし言った。

 

「その言葉、嘘ではないだろうな!」

 そう叫ぶ伯爵らしき龍人。

「約束する!」

 僕は言った。本来なら越権行為かもしれないが、これ以上戦っても無意味だろう。

 

「わかった、降伏しよう。ただ私の事はともかく、部下たちの命は保証してほしい」

 そういう伯爵。武器を捨て、こちらに向かってくる。

「わかりました」

 僕は答えた。

 


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