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不遇の錬金術師  作者: 秀一
第二章 湖の国 コーネリア王国編
32/146

32話 復旧


 コーネリア兵は、基本的に剣を使う。

 

 とは言え、他の武器が使えないというわけではない。しかし剣を使う人が多いため、他の武器を使う人は少ない。

 

 しかし例外はある。騎兵隊だ。

 

 この騎兵隊は、遊牧民を集めて作られた、新しい部隊だ。コーネリアにも数は少ないが遊牧民が居るのだ。そして彼らは弓の扱いに長ける。狩りをするからだ。

 

 つまりこの騎馬隊は、弓矢を扱うことのできるものが多い。それがこの部隊の特徴と言える。多くの兵士は、馬上から弓矢を放つ事も可能だ。

 

 さて僕達は、船に馬を乗せ、南方に渡った。敵は西方に陣を張っている。それらを避け、敵の後背へと入りこむ。

 

 ドラコニアからコーネリアに入るルートは限られている。しかもそのほとんどはコーネリアの城塞に塞がれ、未だ開かれては居ない。つまり、敵が補給できるルートは一つしかない。

 

 僕達はそのルートに入った。かつてコーネリアが築いた城塞は破壊されていたが、石垣や堀は残っており、復旧できそうだ。敵の姿は見えない。

 

「こりゃ良いな。このまま城塞を回復してしまおう」

 僕は言った。

「……何故敵はここを見張ってないんでしょう? 不用心ですな」

 そういうシギス。

「まあそうだよね。あいつら、長期戦を考えてなかったのかな」

 僕は何となくそう言った。

 

 僕達は城塞に入り、直しはじめた。死体を埋葬し、城壁を補修する。堀を掘り、門を直す。

 

「おい! 貴様ら何をしている!」

 敵の警備隊に見つかったようだ。5、6人ぐらいか。

「敵だ! 戦闘を!」

 僕達は弓矢を放った。敵に次々と突き刺さる。

「ぐわああああ!」「ぎゃあああああ!」

 混乱する敵。すぐさま騎兵部隊が襲い掛かり、仕留めて行く。

「お、おのれ…… 覚えていろ!」

 撤退していく敵。

 

「追いますか?」

 そう聞くシギス。

「必要無いよ。それよりこの城塞の守備を固めよう」

 僕はそう言った。

 

 

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