表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
不遇の錬金術師  作者: 秀一
第二章 湖の国 コーネリア王国編
15/146

15話 店


 その日は、王城の部屋に泊めさせてもらった。良い部屋だった。

 

 翌朝、食事が終わると、玉座の間に呼び出された。エルフは呼ばれていないようだ。

 

「よく来ていただけましたわ、フェイ様。それでは、店に参りましょうか」

 姫様はそう言った。

 

 城を出て、すぐの所。一等地も一等地の場所に、巨大な店が出来ていた。道具屋か何かを潰したのだろうか? 恐るべし……。

 

「ここでよろしいですか? フェイ様」

 そんなことを言う姫様。

「……ありがとうございます。しつこいですが、本当によろしいので?」

 僕は聞いた。

「ええ」

 姫様はそう言った。

 

 店はカウンターになっている。その裏には、控室もあるようだ。工房にちょうどいいだろう。

 

「ありがとうございます。お礼できればいいのですが……」

 そう言う僕。

「期待しておりますわ。店番については、商人ギルドから派遣するように言っておきましたので」

 そう言う姫様。

「何から何までありがとうございます」

 僕はそう答えた。


「それでは、頑張ってくださいね」 

 そう言って、姫様は去って行った。

 

 店の周りには、ざわざわと人々が集まっていた。話し声が聞こえる。

 

「何だこの店は……」

「またあの姫様がなんかやらかしたのか……」

「やあねえ。王様がいなくなったからって……」


 そんな声が聞こえる。あの姫様、あまり良い目で見られていないようだな。

 

 しばらくすると、馬に乗ったエルフ二人が現れた。クリフさんとイルヴァさんだ。

 

「やあフェイ。悪いが、私達は国に帰らねばならん」

 クリフさんは言った。

「ごめんねフェイ君。本当なら、君の店を手伝いたいんだけど」

 イルヴァさんはそう言った。

 

「いえ。むしろ付き合わせてすいませんでした」

 僕はそう言った。

「悪いな。また会おう」

「またねー」

 そう言って二人は馬を走らせ、去って行った。

 


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ