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不遇の錬金術師  作者: 秀一
最終章 大戦編
124/146

124話 火縄銃


 ユリアナは、錬金術師という人たちは、やはりどこかおかしい人たちだということに気が付き始めていた。

 

 まあフェイにしても相当変な人ではあったが、他の三人は輪をかけている。確かに天才ではあるのだが、何かずれていて現実というものから遠い場所で研究をしているようだ。

 

「とにかく、現状の戦況はとても悪いです。これを何とかする武器はありませんか?」

 ユリアナはそう聞いた。

「そうは言いましてもね……。端的に言って、どんな武器でも戦局をガラっと変えたりはできませんよ」

 アーダはそう言った。

 

「どんな強力な武器でも、やはり数を揃えたり訓練をしたりせねばならんからな」

 シルヴィアはそう言った。

「そりゃそうだけどさ。それなら手っ取り早く数を揃えられて、しかも滅茶苦茶強い武器とかないの?」

 そう聞くエルメ。

「ちょっとエルメ。そんなものあるわけが……」

 ユリアナは言った。

 

「んー、そう言う事なら、『火縄銃』を使ってみてはどうかな」

 ブランカは言った。

「火縄銃?」

 エルメは聞いた。

 

「いわゆる小型の大砲ですね。派手さには欠けますが、殺傷力は高いですよ」

 アーダはそう言った。

「そんなのがあるの?」

 ユリアナは聞いた。

「撃つのはちょっと面倒だけどな。まあ、ちょっと撃ってみようか」

 シルヴィアはそう言って、置いてあった長い銃を構えた。

 

 まず火薬を正確に入れ、棒で銃弾を押し込む。それから火縄に火をつける。後は火縄の火が火薬に到達し、爆発、その衝撃で銃弾が飛ぶ。

 

 凄まじい銃弾の威力で、置いてあった木の塊が吹っ飛んだ。

 

「す、凄い! こんなのがあるんだ……」

 驚くエルメ。

「なるほど……。凄いですね! もう一度できます?」

 そう聞くユリアナ。

 

「あー、もう一発撃つのはとても面倒なのじゃ。中を掃除したりせねばならんし……」

 そういうシルヴィア。

「あ、そうなんだ? 面倒なんだね……」

 そう言うエルメ。

「それじゃあ、イマイチ実戦では使えないのでは?」

 そう聞くユリアナ。

 

「んー、どうですかね。使い方次第だと思いますよ。ちなみにあなたが指揮をされるので?」

 そう聞くアーダ。

「まあ、そうだね」

 ユリアナは言った。

 

「それじゃあ、色々試してみれば良いですよ。何なら改良を加えますので」

 そう言うアーダ。

「簡単に言ってくれちゃうね……。まあ、色々試してみようか……」

 ユリアナはそう言った。

 


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