116話 情勢
僕が軽い食事をとっていると、色んな人がやってきた。
「フェイ! 無事だったか!」
ブランカ師匠はそう言った。
「良かったのう。もし死んだら、どうしたものかと思ったわ」
シルヴィア師匠はそう言った。
「全く、心配させないでよね!」
そう言うドロテア。
「……? ちなみに僕は、どれくらい寝ていたの?」
僕は聞いた。
「今日で4日目よ。もう目覚めないんじゃないかと……」
姫様はそう言った。
「う、そんなに寝てたのか……」
僕は驚いた。
「まあ、過労だろう。もう少し休んだ方が良いぞ」
ブランカ師匠は言った。
「そうですか……。わかりました。情勢はどうなってるんです?」
僕は聞いた。
「色々酷い事にはなってますけど、聞かない方が良いのでは?」
そう言うアーダちゃん。
「そうかもしれないけど、そうはいかないよ。少しずつでいいから、教えて欲しい」
僕は言った。
そうして、姫様やブランカ師匠が色々教えてくれた。
コーネリアが滅亡したこと。ハイランドも陥落し、エルフたちがこちらに逃げてきたこと。イリスは包囲されていること。
現状、カランの指揮はユリアナが行っているらしい。特にそれで大きな問題は起こっていないようだ。ただ、西からベルクランドの軍がやって来ることもあって、対処に困っているらしい。
「大変だね。まさに風雲急か……」
僕は言った。
「近々、ファーランドで大きな会議が行われるらしいけど、どうする?」
姫様は聞いた。
「行くよ。行かないと……」
僕は言った。
「無理だ。もう少し休んだ方が良い」
ブランカ師匠はそう言った。
「いや、行きます。このまま寝てるわけにはいきません」
僕はそう言った。