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不遇の錬金術師  作者: 秀一
最終章 大戦編
115/146

115話 目覚め


 僕は目を覚ました。

 

 天井には何もない……。でもそばには、姫様が居た。寝ていた。

 

 すう……、と可愛らしい寝息を立てる姫様。青い髪が風に流れる。

 

 僕はそのほっぺたをつねってみた。

 

 彼女は目を覚まし、僕を見て、泣いた。

 

「姫様……?」


 僕はきっと、不思議そうにしていた。

 

「馬鹿! フェイの馬鹿! もう目を覚まさないんじゃないかと……」

 姫様はそう言った。

「そんな……、僕は、大丈夫ですから……」

 そう言ったが、猛烈に腹が減ってきた。

「お腹すきました……」

 僕はそう言った。

 

「まったくもう……、ご飯! ご飯持ってきて!」

 姫様がそう叫んでいた。

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